勝敗その一瞬〜重賞振り返り〜

「気まぐれ女王」ソダシを復活させた吉田隼騎手の好リード/ヴィクトリアM

<ヴィクトリアマイル>

吉田隼騎手がソダシをうまくエスコートした。見た目の美しさとは対照的に気性は激しい。気持ちが乗らないと走るのを止めてしまう。昨秋のチャンピオンズC12着がそうだった。先頭で直線を向いたが、並ばれると失速。勝ち馬から2秒3も離された。

今回も気分よく、走る方へ持っていけるか。ある意味、自分との戦いだった。スタートを真っ先に飛び出すが、無理に仕掛けたりはしない。馬任せ。ローザノワール、レシステンシアが前に出ると3番手。控える時もハミを深くかけず、掛からないように細心の注意を払った。3コーナーからは内ラチ沿いをロスなく進んでいく。

直線に向いてレシステンシア、レイパパレの間を狙うが、狭くなると内に切り替えて追いだした。ここまでほんとんど何もしない。馬の機嫌を損ねないように誘導しただけ。それがソダシにも伝わった。鞍上が鼓舞したのは、左ステッキを入れた残り300メートル地点。たたき合いでも隣の馬と一定の距離を保ち、プレッシャーをかけずに加速させた。

上がり3ハロンは33秒4。2着に2馬身差。先行してこの脚を使われては後続もお手上げだ。吉田隼騎手の好リードが「気まぐれ女王」を復活させた。

直線力強く抜け出してヴィクトリアMを制したソダシと大喜びの吉田隼騎手(2022年5月15日撮影)

直線力強く抜け出してヴィクトリアMを制したソダシと大喜びの吉田隼騎手(2022年5月15日撮影)

 [2022年05月16日]

水島晴之
水島晴之(みずしま・はるゆき)1960年(昭和35年)10月25日、東京都生まれ。0歳から東京競馬場で英才教育。カタカナを覚えるのは早かった。小3の時、競馬専門紙の「ダービー観戦記」に応募。佳作に選ばれスポーツ新聞の取材を受ける。15年後、その道へ。タケシバオー最強説を唱える。

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