鬼才堀川一佳の二番勝負

前走優秀!◎ジュタロウが先行抜け出す/ユニコーンS

【東京11R・ユニコーンS】

◎(6)ジュタロウ

○(7)リメイク

▲(1)ハセドン

ユニコーンSは勝ち馬がその後G1を高確率で制することから出世レースと言われています。それは1996年第1回のシンコウウインディが翌年、G1になって初めてのフェブラリーSを勝ったのが始まりでしょう。

第1回は中山1800メートルで行われましたが、第2回は毎日王冠の前日の土曜日に東京1600メートルで、勝ったのはタイキシャトルですからさらに箔(はく)がつきました。第3回から5回までの3年は中山に戻り、勝ち馬は順にウイングアロー、ゴールドティアラ、アグネスデジタルでここまでが秋の開催でした。

第6回から6月に移り第8回でユートピア、第10回にカネヒキリが勝っています。その後もシルクメビウスやベストウォーリア、ノンコノユメ、ゴールドドリーム、サンライズノヴァ、ルヴァンスレーヴ、ワイドファラオ、カフェファラオと輝くべきダートホースたちが名を連ねています。それも当然で、JRAでのダート重賞はユニコーンSが世代最初なので、ダート馬にとっての日本ダービーとも言えるレースなのですから。

今年は地方のダート重賞勝ち馬(セキフウ)、JRAのオープン勝ち馬4頭(○リメイク、コンバスチョン、▲ハセドン、インダストリア)が出走しますが、1勝クラスを勝っただけの◎ジュタロウに最も魅力を感じています。

阪神の新馬戦は2秒4秒差の圧勝。ただ中京での2戦目はデシエルトに完敗の2着。東京での3戦目は1秒4差の8着と底を見せたかに思えました。それが前走は5ハロン58秒1というハイペースを2番手から抜け出し、上がり3ハロン36秒6、1分34秒8の勝ち時計はユニコーンSでも昨年の1分34秒4に次いで2番目に位置するものです。

今週末は梅雨時にもかかわらずそれほどの雨は降らない予報ですから時計勝負にはならない公算が大きいですが、ここは先行馬が少ない組み合わせになっていて、逃げて勝った経験があるのはロードジャスティスとスマートラプターしかいません。

前走のようなスンナリした競馬が出来れば人気に応えられるとみました。

相手はオープン2戦を含んで3連勝中の○リメイク。クラスが上がるに連れて勝ちっぷりも良くなっています。前走はユニコーンSを想定して馬込みの中での競馬を経験させたとのことで、◎ジュタロウを目標にしてキッチリ差すケースもあるとみて同格の対抗評価とします。父ラニはベルモントS3着馬ですので1400メートルから1600メートルへの距離延長は全く問題ないでしょう。

▲ハセドンもダート3連勝中と底を見せていませんし、前走青竜Sでの上がり3ハロン34秒3の豪脚は3歳馬としては破格のものです。ただし1枠1番は追い込み馬としても有利な枠ではないですし、展開面でもあまりアドバンテージは感じられないので3着に固定して馬券は買いたいです。

馬単(6)=(7)

3連複(1)(6)(7)

3連単(6)(7)(1)、(7)(6)(1)

計5点×2000円=1万円

【阪神11R・マーメイドS】

◎(1)スルーセブンシーズ

○(7)ウインマイティー

▲(5)トウシンモンブラン

☆(6)ヴェルトハイム

マーメイドSのここ4年は51キロ、51キロ、50キロ、50キロという格下の軽ハンデの馬が勝ち、人気も10番人気、7番人気、7番人気、10番人気ですので牝馬限定のハンデ戦らしい難解さです。

ただ梅雨時期でも良馬場で行われることがほとんどで、過去10年でも一昨年のみがやや重馬場で、今年も例年通りに良馬場での開催となりそうです。例年は3週目に行われますが、昨年と今年は6週間休んだ開幕週の開催となります。

今年のメンバー構成を見ると確固たる逃げ馬が存在せず、近走で逃げたことがあるのはラヴユーライヴと○ウインマイティーくらい。マリアエレーナは先行して堅実に走っていますが、小柄だけに55キロのハンデでは少し割り引きたいです。

○ウインマイティーは忘れな草賞1着、オークス3着以降、7戦してまったくの不振だけに54キロのハンデは少し見込まれた感があります。それでも初めて逃げた前走4着がきっかけとなって再び単騎で行けるようなら、開幕週の馬場を味方にしての逃げ残りがあっても驚けないとみます。

◎スルーセブンシーズは中山コースを得意としていて2勝、2着1回、3着1回。この中には紫苑Sでファインルージュの2着もありまして、当時も1枠1番でのものでした。ここは3カ月半の休み明けですが、イン突き得意な秋山真騎手で内をさばければ、52キロの軽量だけに一発十分とみたいです。

▲トウシンモンブランは休み明けの前走、上がり33秒3のスローペースを克服して混戦をどうにか勝ち上がりました。未勝利勝ちまで10戦を要しましたがその後は重賞紫苑Sでも5着と崩れずに走っています。ここは51キロのハンデを生かしてインでも突ければ3着くらいはあるでしょう。

他ではヴェルトハイムも阪神芝2000メートル戦が【2・1・0・1】ですし51キロだけに怖いところはあります。

馬連(1)(7)

3連複(1)(7)-(5)(6)

3連単(1)→(7)→(5)(6)

計5点×2000円=1万円

2レーストータル2万円

(先週までマイナス29万7700円。回収率37・98%)

 [2022年06月18日]

堀川一佳
堀川一佳(ほりかわ・かずよし)1963年(昭38)8月27日生まれ。競馬歴(観戦歴含む)44年。中学1年の秋、グリーングラスの菊花賞を見て競馬の魅力に取りつかれる。2012年のフェブラリーS(1着テスタマッタ、2着シルクフォーチュン、3着ワンダーアキュート)を当て、100万円の税金を納めた経験を持つ。2020年4〜8月に日刊スポーツ(駅売り)で、買い目数を抑えてローリスク・ハイリターンを目指すコラム「コンパクト馬券術」を連載した。

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