坂口正大元調教師のG1解説 トップ眼

【坂口正大元調教師のG1解説】力比べ突き抜けたソングライン 相当に強い勝ち方

見た目の印象以上に強い競馬でした。G1馬が10頭も出走した豪華メンバーのなか、ソングラインは有利不利の少ない“力比べ”で突き抜けました。13番だった昨年も外を回って首差、差し切りましたが、今年は大外18番から常に6~7頭分、外々を回って1馬身以上抜けきりました。相当に強い勝ち方でした。

安田記念を制したソングライン(右)、2着セリフォス(撮影・柴田隆二)
安田記念を制したソングライン(右)、2着セリフォス(撮影・柴田隆二)

前後半800メートルずつのラップは46秒0-45秒4。ほぼイーブンのミドルペースでした。勝ったソングラインは中団から、2着セリフォスは好位から、そして3着シュネルマイスターは後方から、と道中のポジションが異なる3頭が上位にきたことが、展開的な有利不利が少なかったことを物語ります。馬場も、内側が多少緩かったかもしれませんが、良馬場まで回復したことで公平な状態でした。

安田記念を制したソングライン(中央)、右から5着ジャックドール、2着セリフォス、左から4着ガイアフォース、7着ソダシ(撮影・柴田隆二)
安田記念を制したソングライン(中央)、右から5着ジャックドール、2着セリフォス、左から4着ガイアフォース、7着ソダシ(撮影・柴田隆二)

勝ち時計1分31秒4も優秀ですし、牡馬を相手に純粋な力比べを制したことは、より値打ちがあります。安田記念史上では3頭目の連覇。思えば、昨年2着のシュネルが今年3着、昨年4着のセリフォスが今年2着ですから、上位の顔ぶれはあまり変わっていません。それだけ東京芝マイルでの古馬G1は紛れが少なく、力勝負になるということなのでしょう。

その2着セリフォスは、3歳だった1年前と比べてかなり力をつけました。敗れはしましたが、内側の馬場が若干、水分を含んでいたことも影響したと思います。いつも崩れず力を出し切る、すごい馬です。

3着シュネルマイスターは、あの後方からよく来ました。上がり3ハロンは出走馬最速の32秒8。前走マイラーズC1着時が32秒9で、昨年の安田記念2着時も32秒9。ギリギリまで脚をため、一気に追い込む形が合うのでしょう。当然、勝ちみに遅い面はありますが、馬体もいいですし、将来的に種牡馬になってからも楽しみな1頭です。(JRA元調教師)

ソングラインで安田記念を制してガッツポーズで声援に応える戸崎騎手(撮影・丹羽敏通)
ソングラインで安田記念を制してガッツポーズで声援に応える戸崎騎手(撮影・丹羽敏通)

 [2023年06月05日]

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