坂口正大元調教師のG1解説 トップ眼

【コラム】横山武連続G1制覇 つき抜ける可能性持った若手が久々に現れた

<坂口正大元調教師のG1解説>

<天皇賞・秋>◇10月31日=東京◇G1◇芝2000メートル◇3歳上◇出走16頭

わずか5カ月前です。うつむく必要はない、胸を張ってもらいたいと記しました。ダービーで鼻差2着に敗れた横山武騎手に送った言葉です。その時の相棒エフフォーリアでの天皇賞・秋制覇。ゴール後のうれし涙を見て、よほどダービーが悔しかったのだなとあらためて思いました。菊花賞に続く2週連続のG1制覇。いい表現が見当たりませんが久しぶりに“つき抜ける”可能性のある若手ジョッキーだと感じています。

落ち着いた騎乗でした。前にグランアレグリア、後ろにコントレイルと3強では真ん中の位置取り。ある程度、ルメール騎手を目標にできた面はあったと思いますが、馬群の外寄りをスムーズに回り、直線はアレグリアをめがけてスパート。きっちりとらえ、追ってきたコントレイルにも並ばせませんでした。

2キロの重量差は大きいものです。私も4歳のマヤノトップガンで、3歳のバブルガムフェローに半馬身差、敗れたことがあります(96年天皇賞・秋)。バブルは春クラシックこそ出走していませんが、朝日杯を勝ったG1馬。それくらい能力がある3歳馬だと2キロは効きます。もちろん、それだけではなく、エフフォーリアは操縦性が高く、何よりパドックでもひと際目立つあか抜けた好馬体の持ち主です。強い競馬でした。

横山武騎手の祖父富雄さんは平地、障害の両方に乗った上手な騎手でした。父典弘騎手はご存じの名手です。親子3代での天皇賞・秋制覇は史上初。武史騎手は、ジョッキーとして大成する何かを生まれ持っているのでしょう。

2着コントレイルは福永騎手が完璧にエスコートしました。誤算はペースでしょう。前後半1000メートルずつが60秒5-57秒4と3秒も違う遅い流れの中で、最内枠もあって位置取りは中団の後ろになりました。上がり33秒0はほぼ究極。これ以上は使えません。枠とペースが響きました。

3着グランアレグリアは遅い流れもあって2番手から。スピードで押し切りをはかりましたが、最後は距離適性でしょう。(JRA元調教師)

ゴール前抜け出したエフフォーリア(中央)がコントレイル(左から3頭目)の追撃を抑え天皇賞・秋を制した(撮影・酒井清司)

ゴール前抜け出したエフフォーリア(中央)がコントレイル(左から3頭目)の追撃を抑え天皇賞・秋を制した(撮影・酒井清司)

 [2021年11月01日]

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