坂口正大元調教師のG1解説 トップ眼

【坂口正大元調教師のG1解説】努力する人に運は向く、藤岡佑に流れ来た/フェブラリーS

<坂口正大元調教師のG1解説 トップ眼>

珍しい競馬でした。勝ったペプチドナイルは先行グループ、2着ガイアフォースはちょうど中団、そして3着セキフウは後方3番手にいました。好位、中団、後方と位置取りがまったく違う3頭が1、2、3着に入るのは珍しい決着です。

前後半800メートルずつのラップは45秒6-50秒1。速すぎると言っていいハイペースで、いわゆる前崩れの展開でした。実際、ハナを切ったドンフランキーや直後のイグナイターとウィルソンテソーロ、その後ろのオメガギネスは直線で失速しました。ですが、その先行集団5~6頭の中でただ1頭だけ、ペプチドナイルは粘りきりました。普通なら止まる流れで、並ばれることなく押し切ったのですから強い競馬でした。

1つの勝因はマイルの距離が合ったこと。馬の状態も当然良かったと思います。あとは、今回のような乾燥したパサパサのダートに強い馬なのでしょう。乾いたダートでの速い展開、これがナイルの理想でした。ダート路線の有力馬がこぞってサウジへ遠征し、力の抜けた馬がいない混戦になったからこそ、いろんな条件がビタッとはまったナイルが勝利をつかみました。

藤岡佑騎手は久々のG1勝利ですね。毎年、平均して活躍しているジョッキーだと思っていましたが、昨年はJRA重賞勝利がありませんでした。それでも普段から真面目に競馬に取り組んでいるからこそ、こういう時に流れがきます。勝負事には運も大事ですが、努力している人にしか運は向かないと私は思います。

2着ガイアフォースの長岡騎手も見事でした。一番の好走要因は馬にダート適性があったことですが、調教からかき込むフォームを意識して乗っていたと聞きました。この意識こそが大事で、結果につながりました。

1番人気オメガギネス、2番人気ウィルソンテソーロはともに速い流れで止まりました。ウィルソンは発汗が目立ちましたし、イレ込みもあったのでしょう。今後の巻き返しに期待します。(JRA元調教師)

フェブラリーSを制したペプチドナイルの藤岡佑騎手(撮影・柴田隆二)

フェブラリーSを制したペプチドナイルの藤岡佑騎手(撮影・柴田隆二)

フェブラリーSを制したペプチドナイルの藤岡佑騎手はガッツポーズする(撮影・柴田隆二)

フェブラリーSを制したペプチドナイルの藤岡佑騎手はガッツポーズする(撮影・柴田隆二)

 [2024年02月19日]

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