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【坂口正大元調教師のG1解説】距離ロスでも負けるわけない!ルメール信頼のエスコート

2200メートルの宝塚記念で、イクイノックスはいったい、何メートル走ったのでしょう。

4角を大外で回るイクイノックス(右端)(撮影・和賀正仁)
4角を大外で回るイクイノックス(右端)(撮影・和賀正仁)

向正面から外に出して、3~4コーナーもかなり外を回って上昇。直線は広い馬場の真ん中あたりを通ってきました。それでも、並み居るG1馬たちを相手に首差でもちゃんと勝つのだからすごい。距離を多少ロスしても“負けるわけがない”という、ルメール騎手の信頼が見て取れたエスコートでした。

私も、アクシデントがない限りは勝つだろうと思っていました。その上で、前走のドバイシーマCはまさかの逃げ切りでしたが、今回はどんな夢を見せてくれるのかと楽しみでした。スタート後に位置が取れないとみるや、前走とは打って変わって後方2番手。父キタサンブラックをはじめ、数々の人気馬が思わぬ敗戦を喫してきた宝塚記念ですから、あの位置取りに多少の不安もよぎりました。ですが、1000メートル通過が58秒9とペースも若干、前の馬に厳しくなったとはいえ、外を回って快勝。波乱の歴史も“世界一”の馬には関係ありませんでした。

イクイノックスで宝塚記念を制してガッツポーズするC・ルメール騎手(撮影・白石智彦)
イクイノックスで宝塚記念を制してガッツポーズするC・ルメール騎手(撮影・白石智彦)

これからいくつ、G1レースを勝つのでしょう。世界レベルで、逃げ切りも追い込みもできる馬はほとんど記憶にありません。しいて挙げれば、G1・9勝のアーモンドアイが距離を含めて、自在性がありました。そう考えると、ルメール騎手がこういう馬に育てていくのかもしれませんね。秋は国内か海外か。その走りをまた楽しみに待ちます。

2着スルーセブンシーズは最後方から上がり最速で追い込みました。それも直線で前がふさがり、内に切り替えるロスがありながら、最後は差し切るかという勢いでした。父ドリームジャーニーを知る池添騎手が、見事にこれまで以上の末脚を引き出しました。バリバリのG1馬より、こういう意外性のある馬の方が、凱旋門賞への挑戦がうまく実るかもしれません。

3着ジャスティンパレスは勝負どころでの反応が少し鈍く、直線半ばからもう1度伸びました。長距離を使っていた分が若干、出たかなという印象です。4着ジェラルディーナは結果的にイクイノックスのいい目標となりましたが、先に動いて力を見せる、強い競馬でした。(JRA元調教師)

宝塚記念を制し口取りを行ったイクイノックスをいたわるC・ルメール騎手(撮影・和賀正仁)
宝塚記念を制し口取りを行ったイクイノックスをいたわるC・ルメール騎手(撮影・和賀正仁)

 [2023年06月26日]

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