小沢大仁「新人最多勝は取りたい」同期ライバルが刺激、志願の北海道参戦
ルーキーよ大志を抱け-。北の大地で腕を磨く関西の新人小沢大仁(だいと)騎手(18=松永昌)は現在15勝を挙げ、同期では2位の勝ち星を積み重ねる。夏競馬の拠点を北海道に選んだ理由やその生活、同期から受ける刺激などを、北海道出張した大阪・奥田隼人記者に語った。
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先週土曜の函館2歳Sでナムラリコリスに騎乗した2年目泉谷騎手が重賞初勝利を挙げた。昨年は19勝で新人最多勝を獲得している。先輩に続けと、今年もルーキーたちが日本各地で躍動している。
今夏の北海道シリーズには関西から小沢、永島、西谷凜の3新人騎手が参戦する。現在15勝の小沢騎手に1年目から北海道参戦を決めた理由を聞いた。
「乗ったことない関東の馬などにも乗れる機会が増えますし、今までと違った環境で学ぶことができるかなと思いました」
志願の北上は、師匠の松永昌師も快諾した。3カ月間で交互に開催される札幌と函館は小回りが特徴的なローカルコース。そこにも1つの要因がある。
「自分は大きい競馬場でも膨れるなどコーナーワークに課題がある。だから小さい競馬場で慣れることができれば戻ってももっとタイトに乗ることができる。そこはいい勉強にもなると思いました」
週中には朝の調教後に坂井騎手とパトロールビデオを見返し、アドバイスももらう。「客観的な目線なので自分で振り返るのとは全然違い、すごく勉強になります」と、先輩の心意気にも感謝する。
平日の午後などは息抜きを兼ねて北海道らしいリフレッシュも満喫。「たまにはご褒美で」とすしやジンギスカン、スープカレーに舌鼓を打ち、最近ゴルフもデビューしたという。
騎乗技術と英気を養い、目指すはもちろん新人最多勝。同期内の勝ち星では、トップ16勝の関東・永野騎手を1勝差で追いかける。2人は競馬学校時代から、常に練習仲間だった。
「すごくおとこ気があるし、熱量は同期の中でも一番だと思う。もちろん意識はしますが、学校の時から一緒に頑張ってきたので(永野)猛蔵が勝つと不思議とうれしいんです。でも新人最多勝は取りたいですね」
まさに良きライバル。刺激も受けながら、北の大地で腕を磨いて勝ち星と信頼を積み重ねる夏だ。【奥田隼人】
◆小沢大仁(おざわ・だいと)2003年(平15)1月4日、愛知県生まれ。松永昌厩舎から騎手デビュー。初騎乗の3月6日阪神1Rメイショウホタルビで1着となり初勝利。北海道では札幌で44戦1勝2着5回、函館で39戦2勝2着4回、連対率14.5%、複勝率19.3%。ダートに限れば連対率25%、複勝率35%と跳ね上がる。156.5センチ、44.3キロ。
(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー ~楽しい競馬~」)
北海道シリーズに参戦中の新人・小沢騎手
[2021年07月20日]
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