有馬ファン投票クロノジェネシス最多 強い牝馬象徴
今年はネット限定となった有馬記念のファン投票は空前の盛況だった。1位クロノジェネシスは史上最多21万4742票を集め、4位フィエールマンまでが従来の最多得票89年オグリキャップを超えた。強い牝馬の1年を象徴するように、2位も牝馬ラッキーライラック。木村有三記者が、ファンの支持を受けて出走する有力馬陣営の思いを伝える。
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ファンの夢が詰まった特別なレース、それが有馬記念だ。同じように夏の宝塚記念もファン投票上位馬が出走できるが、年末に行われる有馬記念は「総決算」という意味でも、よりスペシャルな雰囲気が漂う。
とくに今年は、無事に開催される“ありがたみ”を感じる。コロナ禍で多くの人々が苦しみ、生活様式を変えざるを得なかった1年。中央競馬も2月末から7カ月間無観客が続き、今も入場は制限されている。先行きが見えない閉塞(へいそく)感の中、競走馬の懸命な走りで希望を見いだしたいという人々の思いは、例年以上に強かったのだろうか。有馬記念のファン投票数は、ネット限定でも有効総数が263万3902票を数え、昨年の157万7760票から大幅に増えた。
1位クロノジェネシスの21万4742票は史上最多。“牝馬時代”を象徴するように2位も牝馬のラッキーライラックが入り、4位フィエールマンまでが、歴代最多だった89年オグリキャップの19万7682票を上回った。
そんなファンの熱量は、陣営にも伝わっている。クロノジェネシスを担当する和田助手は「オグリの時代にネット投票があれば、えぐい数字になっていたでしょうね」と言いつつ、歴代最多の支持に「ありがたい。プレッシャーというか、うれしかったですね」とホオを緩めた。ラッキーライラックの丸内助手も「こんなに票が入って、本当にうれしいです」と喜んだ。6位キセキの清山助手は4年連続のトップ10以内に「勝てない中でも、ずっと応援してくれる人がたくさんいる。ありがとうという言葉では言い表せないくらい感謝しています」と頭を下げた。
特別な1年を締めくくるドリームレースには、ファンとホースマンの熱い思いが反映される。【木村有三】(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー ~楽しい競馬~」)
有馬記念ファン投票1位に選出されたクロノジェネシス
[2020年12月22日]
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