
[有料]混戦模様のBCクラシックはウシュバテソーロ、デルマソトガケに追い風
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美浦から世界一のダート王が誕生した。ウシュバテソーロだ。スタートから最後方を追走して3コーナーすぎに進出すると、最後の直線は大外から一気に脚を伸ばした。早めに抜け出したアルジールスを捉え、残り100㍍は独走態勢。昨年の覇者で米国のカントリーグラマーなど世界の強豪、日本のライバルを突き放し、日本勢12年ぶりの快挙のゴールを駆け抜けた。約9億4000万円の1着賞金もゲットした。
騎乗した川田騎手は同馬の首筋を何度もたたき、歴史的瞬間を祝福。その後の馬上インタビューでは英語で答えた後、あらためて「日本の皆さん、ありがとうございました」と高らかにガッツポーズ。笑顔を輝かせ、初コンビを組んだパートナーをたたえた。
日本の誇りがあった。サウジC覇者のパンサラッサなど、同一海外競走としては日本馬過去最多8頭での挑戦。2、3着に海外勢が入ったように、異国の地の一戦は強敵ばかりだった。日本人騎手として騎乗したのは、吉田豊騎手と2人のみ。鞍上は「ウシュバテソーロが頑張ってくれたおかげで、世界一のレースを勝つことができた。日本の騎手も世界レベルであるということも、改めて馬とともに示すことができました。誇りに思っています」と力を込めた。
夢物語はこれからも続く。高木師は「順調にいけば、検討するつもりです」と凱旋門賞への出走を口にした。オーナーサイドも前向きという。昨年4月にダートに転向して、1年足らずで一気に世界の頂点に立った。芝でも3勝を挙げ、父は凱旋門賞2着2回のオルフェーヴル。夢を広げたウシュバテソーロの新たな挑戦が、大きく注目される。
■ウシュバテソーロの生産者で千代田牧場(北海道新ひだか町)の飯田正剛社長の喜びも大きかった。レースは自宅で観戦。最後の直線、外から一気の末脚に「うそだろうなと思いました。あの位置からまくるのは難しいですからね。このメンバーで勝つのも難しいですから」と驚いた。今回の勝利には、過去の鞍上の努力があったという。「オルフェ産駒らしさがあったんです。それでも若い頃は特に江田照騎手が育ててくれた。それがつながった」と感謝を述べた。
■海外G1連勝を狙ったサウジCの覇者パンサラッサは10着に沈んだ。大外枠から果敢に先手を主張したが、最内枠の地元馬リモースが1歩も引かずに終始競り合う形。体力を消耗し、4角手前で早々と余力をなくした。吉田豊騎手は「スムーズな競馬はさせてもらえませんでした。逃げ馬は難しいですね」と厳しいマークにリズムを崩された。
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デッドーリ騎乗の米国馬カントリーグラマーが快勝した。好位から豪快な脚を繰り出し、ハリウッドゴールドC以来のG1・2勝目を飾った。2着は米国のホットロッドチャーリーで、3着に日本のチュウワウィザードが入った。断然1番人気のライフイズグッドは4着に敗れた。
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