軸はクラヴァシュドール&リアアメリア!/阪神JF

12月某日の午後3時ごろ、日向でぼんやりとバスを待っていた。

ものすごく寒いとは思っていなかったのだが、ふと目に入った電光掲示板に、「現在の気温 8℃」と書いてあるのを見た瞬間、心が折れた。

猫を連れ、早くこんな寒い土地を抜け出して、石垣島でおいしいタコライスを出す雀荘を開きたい・・・。

などと本気で考えた。意外と家賃なども安くて・・・と、2時間くらいは考えていたと思う。

しかし、私には分かっている。夏になったら次は北海道で最高のシチューを出す雀荘を開きたいと言い出す自分が見えている。

阪神JFは、2歳牝馬のみの、阪神1600mレースである。

JにあたるJuvenileは英語で「少年、少女」、FにあたるFillyは「若い牝馬」を指す言葉だ。

まだ少女にもなりきれないあどけなさを持つ牝馬たちは、同時に、1レースごとにメキメキと成長し、私たちを驚かせる。

今レースも、私は驚かされる予感がしている。

私が軸とする馬は(10)クラヴァシュドールと(15)リアアメリアの「中内田厩舎コンビ」である。

(10)クラヴァシュドールには、マイナス材料がない。阪神マイル経験あり、高速馬場にも対応可能、内枠でもまれる心配も、外枠の不利を受けることもない中枠、鞍上は藤岡佑騎手と、圧倒的な安定感である。東京大学の入試試験は減点法で行われるのだが、そういった意味ではこの馬は東大に受かる馬だ。

(15)リアアメリアは、不利と思われる外枠を引いたが、この馬にとっては絶好枠というのが世の意見だ。もともと実力は頭一つ抜けたこの馬、内枠でもまれる心配もなく、大外回りでキッチリ差せるから、というのがその理由である。もともと、阪神1600mはゴールが上り坂のため、差し馬に有利なのだ。しかし、私はそこまでは楽観的ではない。いくらこの馬が強くとも、大外から差し切るためには、他の馬より長い距離を速く走る必要がある。この馬にそこまでの力があるかは未知数だ。ちなみに、京大入試は加点法で行われると聞いたことがある。しいて言えば、この馬は京大に受かる馬だろう。

他の本命馬は以下だ。

(3)ウーマンズハートは、難しい枠を引いた。もまれて外に出しづらそうだ。中団から追い込みをかけたいので、コースどりが重要になる。鞍上のビュイック騎手次第ではあるが、馬券圏内は期待できる。懸念としては休み明けであること、それでありながら、目に見える肉体の成長がないことだろうか。

(4)レシステンシア、先行馬としては最高の枠を引いたのではないだろうか。私はこの馬の前走、ファンタジーSで、6番人気だったこの馬がどうしても気になり、結果としてアツい3連単を当ててしまったので、思い入れがあることは否定できない。しかし、客観的に見ても強い馬だし、成長を感じる。馬体は480キロを超え、阪神の坂にも対応できるだろう。馬券圏内を強く期待する。

(5)ボンボヤージ。ロードカナロア産駒のこの馬は、色々な意味で全兄であるファンタジスタを思い起こさせる。その結果、どうしても無理のない走りを、とか、ケガのないレースを、とか、そんな気持ちになってしまうが、この馬にはそんなこと知る由もないのだ。目の前でゲートが開けば、あとは全力で走るだけである。2歳まではマイルでも戦える脚を持っているだろうし、馬券圏内はじゅうぶん期待できる。脚質にもよるが、3歳からは1200mを中心としたスプリンターとして活躍してくれそうだ。

(6)クリスティ。キズナ産駒である。連対率100%と戦績もよく、先行できる脚を持っているので、リアアメリアが差せなかったときに期待できる。というのは理屈で、人気薄の福永騎手、そして冬の芦毛である。おさえておきたくなるのは当然である。

以上から、宇田川の買い目は

3連単フォーメーション、(10)(15)→(3)(4)(5)(10)(15)→(3)(4)(5)(6)(10)(15)である。

驚くような結果を待っている自分もいるが、どうなることか。