無傷8連勝バーイードが世界の頂点に 7・27バスラットレオンと対決へ

天候に恵まれたロイヤルアスコット開催は16日木曜までのスケジュールを終了。終わった5つのG1レースの結果をお伝えしましょう。

◆クイーンアンS(14日 芝1600メートル・直線 良 7頭)

優勝バーイード(J・クローリー騎手/W/ハガス厩舎) 1分37秒76

2着リアルワールド 1馬身3/4

3着オーダーオブオーストラリア 4馬身

上半期の古馬のマイル王決定戦。勝ったバーイードはこれでデビューから無傷の8連勝となりました。昨年10月のG1クイーンエリザベス2世Sでは1歳上の王者パレスピア(引退)を首差退けて優勝。6月10日に発表されたワールドベストレースホースランキングでは、レーティング125で世界の競走馬の頂点に立っています。次走は7月27日のG1サセックスステークス(グッドウッド、芝1600メートル)の予定。ここには日本のバスラットレオンも出走を予定しています。

◆キングズスタンドS(14日1000メートル・直線 良 16頭)

優勝ネイチャーストリップ(J・マクドナルド騎手/C・ウォーラー厩舎) 58秒25

2着トワイライトコールズ 4馬身1/2

3着アクラムエクスプレス 頭

オーストラリアから遠征のネイチャーストリップがものの違いを見せて優勝しました。7歳の去勢馬で通算成績は38戦21勝。重賞は13勝目、G1は9勝目です。

◆セントジェームズパレスS(14日 アスコット 芝1590メートル 良 11頭)

優勝コロエバス(W・ビュイック騎手/C・アップルビー厩舎) 1分39秒42

2着ルサイル 頭

3着マイプロスペロ 短頭

G1英2000ギニー勝ちのコロエバスが内の苦しいところに包まれながら、ゴール前でわずかに抜け出て優勝。夏の3歳マイル王に輝きました。コロエバスはこれで通算5戦4勝、2着1回。次走は7月27日のG1サセックスS(グッドウッド、芝1600メートル)とのことで、バーイードやバスラットレオンと対戦する可能性が出てきました。このレースでの収穫は4着に飛び込んだマルジョームです。4戦目で初の敗戦ですが、強烈な末脚はG1級に映りました。ダートも走るのでブリーダーズカップスプリントに出ても面白いかもしれません。

◆プリンスオブウェールズS <15日 芝1990メートル 良 5頭>

優勝ステートオブレスト(S・クロス騎手/J・オブライエン厩舎) 2分07秒79

2着ベイブリッジ 1馬身

3着グランドグローリー 2馬身1/4

逃げたステートオブレストが4つ目のG1勝ちをつかみました。シャフリヤール(4着)は直線を向いて頭が上がって脚色がいっぱいになってしまいました。敗因は馬場の違いに尽きるでしょう。筆者はゴルフはやりませんが、うまい人に聞くと日本のトッププロでも海外のメジャー大会を攻略しようとすれば、フォームの改造に取り組む必要があると聞きます。競馬も似たようなもので、特に複雑なアンジュレーションを持つアスコットで好結果を得るにはフォームをそれ流にアジャストしなければなりません。アスコットでいつも思う悩ましい問題です。

◆ゴールドカップ(16日 芝3990メートル 良 9頭)

優勝キプリオス(R・ムーア騎手/A・オブライエン厩舎) 4分26秒52

2着モジョスター 1/2馬身

3着ストラディバリウス 3/4馬身

昨年の長距離王トゥルーシャンは直前に回避したものの、それでも現在のベストメンバーがそろいました。勝ったのは1番人気に支持されたキプリオス。今シーズン3連勝でデビューから7戦目でのG1制覇となりました。2着は昨年の英ダービー、英セントレジャーともに2着で“最強の1勝馬”として知られるモジョスター。18年から3年連続でチャンピオンの座にあったストラディバリウスは、懸命に追い込んだものの3着。これを最後に引退が伝えられています。同馬の通算成績は34戦20勝、2着4回、3着5回。重賞18勝、G1は7勝です。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績などは6月16日現在

寸暇を惜しんで映画を見に行ってます(笑い)
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寸暇を惜しんで読書に励んでます(笑い)
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