日本のダービーはアスクビクターモア、ドウデュースで夢見る高配当

ダービー当日の東京競馬場A指定席券が当たりました。ダービーはタケホープが勝ってハイセイコーが負けた1973年から競馬場のほぼ同じポジションで観戦していましたが、コントレイルが勝った20年とシャフリヤールの昨年はJRAからコロナ禍につき競馬場に出入りならぬ!、となって仕方なくテレビ観戦に。高倍率が予想されて、たぶん当たらないだろうと思いつつ抽選に申し込んだら、まさかまさかの「当選」。うれしいより先に驚きました。

ここで運を使い果たしたかもしれませんが、現金なもので久しぶりに見慣れた場所から、またダービーを見られるとなると、予想も真剣さを増して週刊競馬ブックは、書き込みで真っ黒になるほど。3週前の米ケンタッキーダービーは外しましたが、なんとか巻き返したいものです。

そのケンタッキーダービーですが、今年は出走した20頭にケンタッキーダービー馬を父に持つ馬が1頭もいない珍しい年でした。よく「ダービー馬はダービー馬から」と言いますが、実はケンタッキーダービーは、それが見事に当てはまらないレースです。過去50年で父子制覇は96年のグラインドストーンと父のアンブライドルド、86年ファーディナンドと父のニジンスキー、84年スウェールと父のシアトルスルー、それに73年セクレタリアトと父のボールドルーラーの4組。ファーディナンドの父ニジンスキーは英国ダービー馬なので、ケンタッキーダービーの父子制覇となる3組だけということになります。

一方、英国(英ダービー)では01年英ダービー優勝のガリレオが圧倒的に強く、直子は08年ニューアプローチ、13年ルーラーオブザワールド、14年オーストラリア、19年アンソニーヴァンダイク、そして20年サーペンタインまで5勝。ニューアプローチは18年の勝ち馬マサーを送って父系3代によるダービー制覇を成し遂げるなど、抜群の実績を誇っています。

ちなみにこれから行われる英ダービー(6月4日)で人気のストーンエイジはガリレオ産駒、これと肩を並べるデザートクラウンはガリレオ直子のナサニエルの産駒で、3番人気から5番人気のピズバディル(父ユリシーズ)、ネーションズプライド(父テオフィロ)、チェンジングオブザガード(父ガリレオ)もすべてガリレオ血脈。昨年のアダイヤー(父はガリレオ直子のフランケル)も含め「ダービーはガリレオ系」は金言です。

そして、話題は日曜の日本ダービーに戻ります(笑い)。人気はイクイノックス(父キタサンブラック)、ジオグリフ(父ドレフォン)、ダノンベルーガ(父ハーツクライ)、ドウデュース(父ハーツクライ)の4頭が分け合っています。ハーツクライはすでにダービー馬ワンアンドオンリーを出して実績を挙げていますが、ダービーはやはり最多勝の7勝を挙げているディープインパクトの産駒ではないでしょうか。3歳世代は今年が最後。5頭の直子から筆者がピックアップしたのはアスクビクターモアです。弥生賞ディープインパクト記念の勝ち馬。2頭軸のもう1頭は複勝圏ならケンタッキーダービーのゼンダンと同じくらい自信のあるドウデュース。高配当を夢見ることにしましょう。(ターフライター奥野庸介)

※成績等は2022年5月27日現在。

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