14連勝中ゴールデンシックスティが香港年度代表馬ほか3冠受賞
土曜のG1ベルモントダービーは欧州から遠征したボリショイバレエが優勝し、トウキョウゴールドが2着。その日にボリショイバレエの父ガリレオ死亡の報が届き、月、火のセレクトセールは大盛況で終了。水曜のG1パリ大賞は、G1愛ダービー優勝を追い風に参戦したハリケーンレーンが期待に応えて6馬身差で完勝。そして、土曜のG1愛オークスには、G1英オークス圧勝のディープインパクト産駒スノーフォールが出走といろいろあった1週間でした。
水曜に2020/21年シーズンの最終日を迎えた香港では、年度代表馬をはじめとする各賞の受賞馬がひと足先に発表されました。
年度代表馬にはシーズン7戦不敗、ただいま14連勝中のゴールデンシックスティがほぼ満票で選ばれました。20/21年シーズンはG1競走に4勝、暮れの香港マイルと4月のチャンピオンズマイルを制して年度代表馬になったのはグッドババ、エイブルフレンド、ビューティージェネレーションに続き史上4頭目となります。同時に最優秀マイラー、最優秀中距離馬、最優秀人気馬にも選出されて“4冠”となりました。
最優秀4歳馬は香港ダービーを制したスカイダルシ、最優秀短距離馬は1月のG1センテナリースプリントカップなどシーズン5戦2勝のホットキングプローン、最優秀長距離馬は5月のG1チャンピオンズアンドチャターカップでエグザルタントを3着に下したパンフィールドが選ばれました。
香港競馬だけのユニークな表彰の最優秀グリフィン(新人賞)は、今年2月のデビューから5連勝中のファンタスティックトレジャー、シーズン中に最もレーティングを伸ばした最高成長馬はシーズン5戦5勝でレイティング52から107に押し上げたクーリエワンダー。ファン投票で決まる最優秀海外調教馬には前年に続いてアーモンドアイが選出されています。
人の部門では最優秀調教師が、スカイダルシを育ててチャンピオントレーナーの座に就いたキャスパー・ファウンズ師、最優秀騎手は今シーズンの途中に香港1000勝を記録し、4度目のチャンピオンジョッキーに輝いたジョアン・モレイラ騎手、同騎手は最高人気騎手にも輝いています。地元はえぬきで最多勝を記録した騎手に贈られるトニー・クルーズ賞はゴールデンシックスティとコンビを組むヴィンセント・ホー騎手。香港競馬の顔としての活躍がたたえられて1718年及び18/19年の年度代表馬ビューティージェネレーション(引退)と19/20年の年度代表馬エグザルタント(引退)の2頭に功労賞が贈られました。
9月に始まる新シーズンはゴールデンシックスティが、リーダーとなって香港競馬をリードすることになりそうですが、筆者はひそかに新シーズンに向けて牙を研ぐプラヤデルプエンテとラシアンエンペラーの変身に期待を寄せています。2頭はともに今シーズン未勝利という体たらくでしたが、歯車がかみ合えばあっと言わせる可能性を秘めた馬たち。どちらかが12月のG1香港カップ、もしくはG1香港ヴァーズに出てくれば迷わず◎にするつもりでいます。「夢みて風邪ひくな!」という声が聞こえてきそうですが(笑い)
香港20/21年シーズン表彰
受賞馬/受賞者 厩舎
★年度代表馬 ゴールデンシックスティ F・ロー
★最優秀調教師 C・ファウンズ
★最優秀騎手 J・モレイラ
★最優秀4歳馬 スカイダルシ C・ファウンズ
★最優秀短距離馬 ホットキングプローン J・サイズ
★最優秀マイラー ゴールデンシックスティ F・ロー
★最優秀中距離馬 ゴールデンシックスティ F・ロー
★最優秀長距離馬 パンフィールド T・ミラード
★最優秀グリフィン ファンタスティックトレジャー D・ヘイズ
★最高成長馬 クーリエワンダー J・サイズ
★最高人気馬 ゴールデンシックスティ F・ロー
★最高人気騎手 J・モレイラ
★トニークルーズ賞 V・ホー
★功労賞 ビューティージェネレーション J・ムーア/D・ヘイズ
★功労賞 エグザルタント T・クルーズ
★最優秀海外調教馬 アーモンドアイ 国枝栄
(ターフライター奥野庸介)
※競走成績は2021年7月15日現在。
- 髪を切ってきました(笑い)
- 「平和でよりよい世界の実現に貢献する」