キセキら日本馬5頭参戦/クイーンエリザベス2世C
ドバイワールドカップデーが終わると、これと入れ替わるように欧州の平地シーズンが開幕。米国では5月第1土曜日のG1ケンタッキーダービーに向けて、有力馬のあぶり出しが始まろうとしています。馬券発売はまだ決まっていませんが、香港では25日にシーズン終盤のビッグイベントである“香港チャンピオンズデー”が開催されます。本日(4月2日)現在で日本から遠征を決めているのは以下の馬たちです。
★クイーンエリザベス2世C(G1、芝2000メートル)
キセキ(牡7、父ルーラーシップ、栗東・辻野泰之厩舎)
グローリーヴェイズ(牡6、父ディープインパクト、美浦・尾関知人厩舎)
デアリングタクト(牝4、父エピファネイア、栗東・杉山晴紀厩舎)
ヒシイグアス(牡5、父ハーツクライ、美浦・堀宜行厩舎)
ラヴズオンリーユー(牝5、父ディープインパクト、栗東・矢作芳人厩舎)
ドバイターフや大阪杯とともに春の芝中距離G1の最高峰に位置するクイーンエリザベス2世Cは日本から精鋭5頭が乗り込む豪華版。これを迎え撃つ地元勢は一昨年の香港ダービー馬のフローレ(セン6、父ピエロ、A・クルーズ厩舎)、昨年の優勝馬エグザルタント(セン7、父テオフィロ、A・クルーズ厩舎)などが参戦を予定しています。
★チャンピオンズマイル(G1、芝1600メートル)
日本馬の参戦なし
日本馬の参戦はありません(出走予定だったレシステンシアが高松宮記念2着後に、放牧先で左トモや肩に疲れが見られたことから1日に招待を辞退)が、現在13連勝中で香港競馬の顔になっているゴールデンシックスティ(セン5、父メダーリアドーロ、K・W・ルイ厩舎)、3月の香港ダービーを制したスカイダルシ(セン4、父ダルシブラーマ、C・ファウンズ厩舎)、2月のクイーンズシルヴァージュビリー(芝1400メートル)に勝ったワイクク(セン6、父ハーバーウォッチ、J・サイズ厩舎)、ここ3戦続けてG1で2着するサザンレジェンド(セン8、父ノットアシングルダウト、C・ファウンズ厩舎)などが参戦を予定しています。
ゴールデンシックスティは5月23日のチャンピオンズアンドチャターC(G1、芝2400メートル)に勝てば1994年のリヴァーヴァードン以来、史上2頭目の香港3冠馬となるため、それを考えると(ダブル登録した)2000メートルのクイーンエリザベス2世Cを使いたいところですが、陣営が最適としている1600メートルのこちらを選択する可能性が高いものとみられています。ワイククとサザンレジェンドは5日に行われる前哨戦チェアマンズトロフィ(G2)でぶつかることになっています。
★チェアマンズスプリントプライズ(G1、芝1200メートル)
ダノンスマッシュ(牡6、父ロードカナロア、栗東・安田隆行厩舎)
年末の香港スプリントに続き、高松宮記念でG1連覇を成し遂げたダノンスマッシュが出走するチェアマンズスプリントプライズ。香港勢は香港スプリントで2着したジョリーバナー(セン9、父ロンロ、P・イウ厩舎)、3着ラタン(セン7、父サヴァビール、R・ギブソン厩舎)、4着ウィッシュフルシンカー(セン7、父アイアムインヴィンシブル、C・イプ厩舎)の上位入線組と、このレースで人気を裏切ったホットキングプローン(セン6、父デンマン、J・サイズ厩舎)、クラシックレジェンド(セン5、父ノットアシングルダウト、C・ファウンズ厩舎)の2頭も参戦を予定しています。
香港スプリントを見る限り、ダノンスマッシュの能力が一枚上のようですが、移籍初戦の香港スプリント(11着)で一敗地に塗れたクラシックレジェンド(5日のG2スプリントカップに出走予定)の巻き返しが不気味。こちらも目の離せないレースになりそうです。
(ターフライター奥野庸介)
※成績等は2021年4月2日現在。
【4月9日のコラムは休載します】
- 5連敗で元気のないエグザルタントです
- コロナ騒ぎの前の“らしい”香港