2歳牡馬の短距離王決定戦は新種牡馬メーマスに注目

今年は例外ですが、欧州は2歳競馬の始まりが早い分、G1を含む2歳重賞のラインアップが充実しています。

牡馬のG1だけでも8月の愛フィニークスS(芝1200メートル=今年はラッキーヴェガが優勝)、仏モルニ賞(芝1200メートル=牝馬のカンパネッレが優勝)、9月には愛ヴィンセントオブライエンナショナルS(芝1400メートル=サンダームーンが優勝)。今週の英ミドルパークS(芝1200メートル)があり、10月に入ると仏ジャンリュックラガルデール賞(芝1400メートル)、英デューハーストS(芝1400メートル)、英フューチュリティートロフィー(芝1600メートル)、仏クリテリウムドサンクルー(芝2000メートル)、仏クリテリウムアンテルナシオナル(芝1600メートル)と注目レースが矢継ぎ早に行われます。

今週の週末は英国のニューマーケット競馬場で、2歳牡馬の短距離王を決めるミドルパークSが行われます。近年の勝ち馬には、のちに人気種牡馬となるオアシスドリーム、ダークエンジェル、ユーエスネイビーフラッグなどが名を連ねる伝統のG1競走であり、翌年の英2000ギニー(G1、芝1600メートル)を占うレースとしても知られています。

今年はスピード自慢の8頭が出走します。人気は4頭に集中し、前走のG2ジムクラックSまで3戦2勝のミンザール(牡2、父メーマス)と、デビュー戦とリステッド競走を連勝中のメソッド(牡2、父メーマス)が1番人気を分け合って、これに差なく前出のG1フィニークスS優勝のラッキーヴェガ(牡2、父ロペデヴェガ)と、G2リッチモンドSなど3戦2勝のスプレマシー(牡2、父メーマス)が続いています。

お気づきでしょうが、この4頭中3頭が新種牡馬のメーマスの産駒です。

メーマスについては8月にも以下のように紹介しました。

『欧州で頭角を現すメーマスは今年の欧州2歳戦線で抜群の成績を残しています。父のアクラメイションは欧州を代表するスプリンター系種牡馬として活躍中のダークエンジェルを送るノーザンダンサー系。アクラメイションの祖父は日本に輸入されたワージブで、決して派手な血統ではありませんが、今年デビューした産駒は「早熟なスピードタイプ」をプロトタイプとしています。競走成績は英国、アイルランドで8戦4勝、2着3回。芝1200メートルのG2ジュライSとG2リッチモンドSに優勝し、G1愛ナショナルSではのちの英2000ギニー馬チャーチルの2着。3歳も現役を続ける予定でしたが、故障のため1シーズンだけで引退し、17年からアイルランドのタリーホースタッドで種牡馬入りしました。今年の交配料は7500ユーロ(約95万円)というお手頃価格です。』

メーマスを父に持つ3頭は、それぞれにスピードがあって有力ですが、中でも注目はL・デットーリ騎手とコンビを組むメソッドです。前走は楽に先行して、追われるとグンと突き抜けて競馬センスの良さを感じさせました。2頭いる兄はいずれも去勢されましたが、この馬は幸運なことにオトコのまま。ここも無事通過するようなら2歳牡馬チャンピオンも見えてきそうです。

ミドルパークSにはエリザベス女王の生産所有馬で、前走フランスに渡ってG1モルニ賞で5着だったタクティカル(牡2、父トロナード)も出走します。

★ミドルパークS(G1、芝直線1200メートル、2歳牡馬限定、ニューマーケット)※馬番、枠番、馬名(父)性齢、騎手、調教師

(1)[2]チャーターハウス(チャーミングソウト)牡2 T・マーカンド J・マーフィー

(2)[5]リピザーナー(アンクルモー)牡2 R・ムーア A・オブライエン

(3)[4]ラッキーヴェガ(ロペデヴェガ)牡2 S・フォーリー J・ハリントン夫人

(4)[7]メソッド(メーマス)牡2 L・デットーリ M・ミード

(5)[8]ミンザール(メーマス)牡2 J・クローリー O・バローズ

(6)[3]スプレマシー(メーマス)牡2 A・カービー C・コックス

(7)[1]タクティカル(トロナード)牡2 W・ビュイック A・ボールディング

(8)[6]ザリアジェット(プリンスオブリア)牡2 O・マーフィー M・ベル

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は20年9月24日現在。

夢でキャデラックを買ったら・・・
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延べ棒が満載でさすがに夢だと気づく(笑い)
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