ハードウィックS、エラーカムなどが出走果たして勝者は?

英国では16日の火曜から英国王室主催のロイヤルアスコット開催が始まっています。

初日に行われた古馬のマイル王決定戦、クイーンアンS(G1、芝1600メートル)はエイダン・オブライエン厩舎、ライアン・ムーア騎手のコンビによるサーカスマキシマス(牡4、父ガリレオ)が優勝しました。G1は3度目の制覇でロイヤルアスコット開催では昨年もセントジェームズパレスS(G1、芝1600メートル)を制しています。古馬のマイル路線では(今年の初戦は2着でしたが)フランスのパーシャンキング(牡4、父キングマン)とともにツートップとなりそうです。

同じく初日のキングズスタンドS(G1、芝1000メートル)は古豪バターシュ(セン6、父ダークエンジェル)が断然の1番人気に応えて快勝しました。このレースは2年連続、ブルーポイントという馬の2着でしたが、同馬の引退によって3度目の挑戦を実らせた形です。

2日目は注目のG1プリンスオブウェールズS(芝1990メートル)が行われました。ここにはクールモアのジャパン、ゴドルフィンのバニーロイ、オーストラリア遠征でG1を2連勝して戻ってきたアデイブなどのスターホースが集結。7頭立てながら見応えのあるレースとなりました。

勝ったのはジョン・ゴスデン厩舎、ジェームス・ドイル騎手のロードノース(セン4、父ドバウィ)でした。直線で末脚を伸ばして2着のアデイブに3馬身4分の3差ですから堂々たる勝利。前走、6月7日のG3ブリガディアジェラードS(芝2040メートル、ヘイドック)が重賞初挑戦で初勝利でした。去勢馬ですから凱旋門賞には出られませんが、中距離の愛チャンピオンSや英チャンピオンSで注目したい馬です。言い忘れましたがレーシングポストの予想ソフト「Predictor」(予言者)は、3番人気のこの馬を勝ち馬に指名していました。なにげにすごいです(笑)

3日目のメインとなった長距離のアスコットゴールドC(G1、芝3990メートル)は「予言者」も太鼓判を押した王者ストラディヴァリウス(牡5、父シーザスターズ)が2着ネイエフロードに10馬身差をつけて優勝しました。ジョン・ゴスデン厩舎で鞍上はランフランコ・デットーリ騎手。G1はこれで6勝目で、このレースの3連覇はサガロ(1975年から3連覇)、イエーツ(2006年から4連覇)に次ぐ快挙です。

そして、19日(金曜)には2歳の短距離馬を対象にしたコモンウェルスC(G1、芝1200メートル)を筆頭に5つもの重賞が行われます。見逃せないのはキングジョージや凱旋門賞につながるハードウィックS(G2、芝2400メートル)でしょう。下馬評は前走のG3ブリガディアジェラードSでロードノースの短頭差3着したエラーカム(牡5、父フランケル)と前走、G1コロネーションCでガイヤースの2着して久しぶりに見せ場をつくった英ダービー馬アンソニーヴァンダイク(牡4、父ガリレオ)の一騎打ちムード。「予言者」の予想はアンソニーヴァンダイクとなっていますが・・・。ここにはコロネーションC(5着)でさっぱりだったデフォー(牡4、父ダラカニ)も出走します。

最終日の土曜には期待を裏切ったG1英2000ギニー(3着)からの巻き返しを図るピナトゥボが出るセントジェームズパレスS(G1、芝1600メートル)など3つのG1が行われます。

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は2020年6月19日現在。

髪を切った。理想型は佐野元春(笑)
髪を切った。理想型は佐野元春(笑)
ランチの餃子定食。店の名は歩兵です
ランチの餃子定食。店の名は歩兵です