地元騎手に一日の長あり!?コーフィールド競馬場

凱旋門賞は本命に推したヴァルトガイストの差し脚がわずかに届かず馬券を外しました。すいません。でも、海外馬券発売は続きます。次、頑張りましょう。

10月20日の土曜にはオーストラリアで、140回の歴史を誇るコーフィールドC(G1、芝2400メートル=コーフィールド)が開催されます。発走時刻は日本時間の同日14時30分の予定になっています。

今週はちょっと早めですが出走馬の顔ぶれを見ておこうと思います。

日本には存在しないハンデ戦のG1競走はフルゲートが20頭。2014年にはアドマイヤラクティがハンデ58キロで優勝しています。日本からはコーフィールドCと11月6日に行われるメルボルンカップ(G1、芝3200メートル=フレミントン)を目指してチェスナットコート(牡4、矢作)、ソールインパクト(牡6、戸田)の2頭が遠征しています。残念ながらソールインパクトは10月11日現在で、出走可能な20頭から外れており、ここは除外の可能性が高くなっています。

コース図にあるとおり、自然の地形を使ったコーフィールド競馬場はアルファベットの小文字の「a」に似た変形コース。左回りで直線は約360メートルしかありません。勝負どころは下りにさしかかる最後の大コーナーで、緩いカーブに入りながら加速しなければなりません。このあたりは慣れた地元騎手に一日の長がありそうです。

下に11日現在の有力馬を挙げました。馬齢は8月で変わる南半球のもので、北半球からの遠征馬はプラス1歳となります。負担する重量のあとの( )の数字は、馬齢による基準重量との落差(?)を示します。

現地で有力視されているのはD・ウィアー厩舎のキングスウィルドリーム(ハンデ53キロ)です。8月に英国から移籍した馬で、オーストラリアでは3つのG1を含む4戦して、すべて4着以内と堅実。10月6日のターンブルSでウィンクスの3着しています。まだ重賞勝ちがないので5歳以上の牡馬・せん馬の基準重量である59キロよりマイナス6キロとなるハンデも好感されているようです。

C・ウォーラー厩舎のヤングスター(51・5キロ)はターンブルSでウィンクスの2着した4歳牝馬。5月26日のクイーンズランドオークス(G1、芝2200メートル)を制して勢いに乗っています。

9月30日のアンダーウッドS(G1、芝1800メートル)を制したL・ハウレー厩舎のホームズマン(53キロ)やD・ウィアー厩舎で、ホームズマンの2着した元日本馬のトーセンバジル(55・5キロ)も争覇圏内。9月22日のファウンデーションC(G3、芝2000メートル)を1番人気で制したD・ウィアー厩舎のナイツウォッチ(52キロ)、アイルランドのA・オブライエン厩舎が差し向けた昨年の英ダービー2着馬クリフスオブモハー(56・5キロ、オーストラリアに同名馬が存在するためマイクリフスオブモハーとして出走)、C・ウォーラー厩舎でクイーンズランドオークス(G1、芝2400メートル)優勝のエッグタルト(53キロ)、それに英国のE・ダンロップ厩舎が送るレッドヴェルドン(54キロ)など伏兵陣も多彩です。

来週はもう少し踏み込んでレース分析をしてみたいと思います。

【コーフィールドカップの主な予定馬】(馬齢は南半球馬齢)

・ベストソリューション 牡5 父コディアック 負担重量57・5キロ(マイナス1・5キロ)、通算21戦8勝(主な成績 G1バーデン大賞)

・ホームズマン せん5、父ウォーフロント 53・0キロ(マイナス6キロ)、11戦4勝(G1アンダーウッドS)

・キングスウィルドリーム せん5、父カザメント 53・0キロ(マイナス6キロ)、12戦6勝

・ナイトウォッチ せん5、父レッドウッド 52・0キロ(マイナス7キロ)、17戦8勝(G3ナチュラリズムS)

・エースハイ 牡4、父ハイシャパラル 55・0キロ(マイナス2・5キロ)、21戦5勝(G1ビクトリアダービー)

・ザクリフスオブモハー 牡5、父ガリレオ 56・5キロ(マイナス2・5キロ)、15戦3勝(G1英ダービー2着)

・ジョンスノー 牡5、父イフラージ 55・5キロ(マイナス3・5キロ)、20戦4勝(G1オーストラリアダービー)

・サウンドチェック 牡6、父ランド 55・5キロ(マイナス3・5キロ)、15戦6勝(G2オレアンダーレネン)

・トーセンバジル 牡7、父ハービンジャー 55・5キロ(マイナス3・5キロ)、22戦5勝(G1アンダーウッドS2着

・チェスナットコート 牡5、父ハーツクライ 55・5キロ(マイナス3・5キロ)、17戦4勝(G2日経賞2着)

・ヤングスター 牝4、父ハイシャパラル 51・5キロ(マイナス4・5キロ)、11戦44勝(G1クイーンズランドオークス)

・エッグタルト 牝5、父セブリング 53・0キロ(マイナス4・5キロ)、20戦7勝(G1クイーンズランドオークス)

・レッドヴェルドン 牡6、父レモンドロップキッド 54・0キロ(マイナス5キロ)、22戦5勝(G2ハードウィックS2着)

・フィンチ 牡5、父フランケル 54・0キロ(マイナス5キロ)、8戦3勝(G2ユジェーヌアダム賞)

(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は2018年10月11日現在のものです。