エフフォーリア横山武騎手、次は「一流」から「超一流」に期待

こんにちは。先週の皐月賞はご覧になりましたか? エフフォーリアという素晴らしいスターホースの誕生とともに、横山武史騎手が「若手騎手」という位置付けから名実ともに一流騎手というステージに上がった瞬間でもあったと感じました。

彼は昨年弱冠22歳で史上最年少関東リーディングを獲得。すでに一流騎手へ仲間入りしていると思われる方は多いと思いますが、そのような素晴らしい栄光以上にジョッキーにとってG1タイトルという称号は何よりも意味があると感じています。次のステージが、「一流騎手」から「超一流騎手」への道です。この道を開くには、騎手自身の技術だけではなく、超一流の馬が騎手をその景色に連れて行き、そこで新たな壁を越えると思います。

どのスター騎手も、1頭のスターホースで人生を変えています。これからダービーまで約1カ月間ありますが、その間のプレッシャーは、彼しか感じる事が出来ません。彼自身その時間とどう向き合い、どう乗り切って行き、その答えがダービーでどのような騎乗をしてくれるのか楽しみで仕方ありません。

私はこの人馬ならこの壁も通過点のように越え、いよいよ海外へ乗り込むことも夢ではないと思えます。今回の勝利は日本人騎手の新たなスーパースター騎手が誕生したと感じて、非常にうれしい気持ちです。

話は今週末の香港国際レースになりますが、私がお手伝いさせていただいているラヴズオンリーユーは、無事ドバイから香港へ輸送され、順調に調整されています。出走予定のクイーンエリザベス2世Cは8頭立て。少し寂しいですが、日本馬4頭対香港馬4頭と2カ国の戦いになることがすごく楽しみですし、香港馬2頭には香港を代表するモレイラ騎手とパートン騎手が騎乗。ラヴズオンリーユーには今香港で最も熱い騎手、ヴィンセント・ホー騎手の戦いも実に楽しみです。ホー騎手も香港の「スーパースターホース」ゴールンデンシックスティーの主戦として、常にプレッシャーと戦いながら、進化している騎手です。今もホー騎手は自信に満ちあふれているので、ラヴズオンリーユーとのコンビでどのようなレースを見せてくれるのかとても楽しみです。皆さま、香港で走る日本馬の応援もぜひお願いします。(レースホースコーディネーター)

皐月賞を制したエフフォーリアの横山武騎手は人さし指を高く突き上げた(2021年4月19日撮影)
皐月賞を制したエフフォーリアの横山武騎手は人さし指を高く突き上げた(2021年4月19日撮影)