凱旋門賞はエネイブル、マジカルなど牝馬が気になる

こんにちは。先週は欧州各地で凱旋門賞の前哨戦やG1レースが行われました。その中で気になった馬を紹介したいと思います。

まず、アイルランドで行われた愛チャンピオンSを勝利したマジカルです。凱旋門賞最有力候補の1頭ガイヤースを正攻法の競馬で負かしました。今年の戦績から完成の域に達した今なら同厩舎(A・オブライエン)のラブとの関係で出走するか未定ですが、もし出走してきたら昨年の5着以上の結果が出る気がします。

次はフランスで凱旋門賞と同じ舞台で行われた牝馬G1ヴェルメイユ賞を勝利したタルナワです。鞍上が日本でもおなじみのスミヨン騎手で馬主がアガカーン殿下。このコンビでは08年凱旋門賞をザルカヴァで勝っています。スミヨン騎手はフランスでは基本アガカーン殿下と騎乗契約を結んでいます。ただここ数年超大物が出てこなかったので、戦前凱旋門賞3番人気だったラービアーを負かしたことと、今年の戦績から上がり馬という印象が私にはあります。本番では穴的な存在で馬券を盛り上げてくれると思います。

このレース以外にも、例年は7月に行われるパリ大賞典が新型コロナウイルスの影響でこの時期に行われました。素晴らしい勝利のモーグルに注目したかったのですが、レース後の陣営のコメントで凱旋門賞には向かわないと言っていました。ひとまず馬券対象から外しますが、血統的にはロンシャン競馬場が得意な一族であることと、近走のレース内容からは想像が出来ない切れ味をロンシャン競馬場で披露したので、もしかしたら凱旋門賞直前で急きょ参戦があるかもと少し期待したいです。

今年の凱旋門賞はエネイブル、ラブ、マジカル、タルナワ、ディアドラと牝馬が人気上位を独占しそうです。牝馬が中心になるレースは馬券的によく荒れるので、今年は馬券的に荒れる予感がします。ぜひ皆様には馬券を楽しんでいただきたいと思いますし、今後も馬券の参考になる情報をお伝えしたいと思います。(レースホースコーディネーター)

アイルランドの名牝マジカル
アイルランドの名牝マジカル