怖い3歳 サンタのブラスト/有馬記念

 有馬記念も3歳馬が怖い―。水島晴之記者が分析する「G1前哨戦その一瞬」は、ジャパンC(アーモンドアイ)、チャンピオンズC(ルヴァンスレーヴ)で古馬を倒した3歳馬のレベルの高さに注目。菊花賞4着ブラストワンピース(牡3、大竹)は、スタンド前の位置取りの差が出たもので、内容的にはG1馬と遜色ない。

菊花賞で4着となったブラストワンピース(右から2頭目)
菊花賞で4着となったブラストワンピース(右から2頭目)

うまい立ち回り ブラスト

<菊花賞>◇10月21日=京都◇G1◇芝3000メートル◇3歳◇出走18頭◇

菊花賞のポジション争い
菊花賞のポジション争い

 菊花賞4着のブラストワンピースは、切れ負けした印象を受けた。実際に同馬の上がり3ハロン34秒1は、1、2着のフィエールマン、エタリオウ(ともに33秒9)などに0秒2劣っている。最後の伸びだけ見れば瞬発力の差と言えなくもないが、実は1周目スタンド前の位置取りがしまいの切れに大きく影響している。

 10番手前後の外めを折り合い良く進むも、ゴール板のあたりで後方にいたエタリオウに前へ入られた。この時点で大きな不利はないが、その後のレースラップを見ると、一列下がったことがボクシングのボディーブローのように効いた。前半1200メートルの通過は1分15秒1。3000メートルにしてもかなり遅い。そこからさらに2ハロン13秒台に落ち、マイル通過は1分41秒4。完全な後半勝負に持ち込まれた。

 ラスト4ハロンは12秒2―12秒2―10秒7―11秒3。この高速ラップを馬群の大外を回って追い上げては、スタミナを消耗する。4角では外へ振られるロスもあった。仮にエタリオウの前で内、外が逆だったら、結果も違っただろう。毎日杯、新潟記念では33秒台をマーク。単純な決め手比べなら引けを取らない。極端にペースが落ちる中、一列後ろに下がって大外を回ったことが切れ負けした原因と考えれば、悲観する内容ではない。

 菊花賞は3000メートルの距離を意識し後方に控えたが、毎日杯(2番手)やダービー(4、5番手)のように前でも競馬はできる。中山2500メートルで立ち回りのうまさを生かせば、古馬相手でも怖い存在だ。

消耗戦に強い レイデオロ

<天皇賞・秋>◇10月28日=東京◇G1◇芝2000メートル◇3歳上◇出走13頭◇

 前半1000メートル59秒4、後半1000メートル57秒4の厳しい流れを差し切ったレイデオロは強い。スパッと切れる印象はないが、タフでスタミナが要求される競馬は本当に強い。2周目3角から流れが速くなる中山2500メートルも合っている。5着ミッキーロケットも勝ち馬と同じ位置からしぶとく末脚を伸ばした。こちらは距離延長がプラスになる。6着サクラアンプルールは、長く脚を使う競馬は合ってない。中山で一瞬の切れを生かせば上位争いが可能だ。

絶妙なペース 逃げたキセキ

<ジャパンC>◇11月25日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳上◇出走14頭◇

 キセキが絶妙なペースで逃げた。前半1000メートル59秒9。後続になし崩しに脚を使わせる戦法で、5ハロン目から7ハロン連続の11秒台をマーク。勝ったアーモンドアイは強すぎたが、3着以下は3馬身半離した。この形が定着したのは大きく、小回りの中山もプラスだ。4着シュヴァルグランは、追走いっぱいで脚がたまらなかった。コース替わりが吉と出れば。5着ミッキースワローは、しまいに懸けて上がりは最速33秒9。一戦ごとに力をつけている。