AI予想の弱点

 前回予告の通り、今回はAI予想の弱点です。

あくまでも現時点でという前置きをした上での弱点は、新馬戦と障害です。

以上終了、はい終わり。

 というわけにはいきませんが、理由は単純で「学習するデータが少ないから」ということです。

出走数が少ない、もしくは過去の出走がないためです。

開発段階では「新馬戦と障害レースは予想を出すことをやめようか」という議論も出たほどです。

ただ、ニッカンAI予想では馬連の買い目にたて目も含む設計のため、β版ということもあって、新馬戦と障害レースも予想を出してみました。そのため、ユーザーの皆さんのご意見も聞いてみたいのです。

 これと同じ理論で、回収率が高くなると思われるのは春や秋で、逆に低くなるのでは、と懸念しているのが夏や冬です。春や秋のほうがデータ数が多くなるためです。

無料ページの「極ウマAI予想β版」のページで開発期間の18年4月から9月までの数字を出していますので、ご参照ください。

そのため、AI予想の設計を冬競馬用や夏競馬用、もしくは各競馬場用などと細かくする必要も出てくるかもしれません。今後の本格稼働へ向けての課題でもあります。

 AI予想に感情はなく、生物ではありませんが、生きています。AIが生きていくためには、人間が当たり前のように分かることでも教えていかなくてはなりません。

例えば人間は、見た目だけで猫と犬の区別はつきますが、AIには猫と犬の「概念」がなく区別はつきません。その「概念」を教えていく必要があります。

ニッカンAI予想にも競馬予想の概念を教え込んでいます。なので、我々開発チームは、ニッカンAI予想に自然と愛着がわいてきます。

 現在ではポピュラーとなったロボット掃除機を我が家でも使っています。たまに、玄関の段差やイスのフレームに引っかかったまま停止してます。そんな時も「何やってんだよ!」とはならず「え、大丈夫!?」と愛でる気持ちになります。僕に対して厳しい嫁でさえ「大変大変。壊れてない?」と我が子のように心配します。以前、何かで「ロボット掃除機が故障した時、ユーザーからメーカーへは苦情ではなく『なんとか直してあげられないか』という要望が来る」と目にしたことがあります。

 毎週末、儲かる、儲からない、で露骨に結果が出る競馬の予想ですが、ぜひとも長い目で愛でていただければと思います。ニッカンAI予想公開2週目を前にして弱気になっているわけではありませんよ。

 次回のテーマは「AI予想があれば記者は不必要か」です。