<新潟2歳S>◇28日=新潟◇G3◇芝1600メートル◇2歳◇出走11頭

見事な連闘成功だ。4番人気キタウイング(牝、小島)が、直線内めを抜け出して重賞初制覇を飾った。

同馬は21日に未勝利を勝ったばかり。土日で8勝の戸崎圭太騎手(42)を鞍上に迎え、中6日のハード日程をこなした。勝ち時計は1分35秒9。今後は12月11日の阪神JF(G1、芝1600メートル)が大目標になる見通し。2着にウインオーディン(牡、鹿戸)が入り、連闘馬2頭によるワンツー決着となった。

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横一列に広がるライバルを外に見つつ、キタウイングが羽ばたいた。土日8勝の戸崎騎手が絶妙の進路取りで内を突く。末脚をそがれない馬場を完全に見極めていた。上がり3ハロンはメンバー最速の33秒0。戸崎騎手は「スタートもゆっくりになったけど、後ろからと決めていたのでちょうどよかった」と笑みをこぼした。

つい1週前までは無名の未勝利馬だった。21日の同舞台で初勝利を飾り、連闘で重賞制覇を決めた。23日に小島師がまたがり、疲労度を確認。カイ食いも落ちておらず、25日に最終的にゴーサインを出した。師は「可能性があれば追求した方がいいと思って登録しました。前のめりの馬が多く、うちの馬にもチャンスがあるかな、と。うまくいく時はなんでもうまくいきますね」と話す。牝馬による連闘での重賞制覇は84年のグレード制導入後、04年小倉2歳Sコスモヴァレンチ以来2例目。道中最後方から、シンデレラストーリーを完結させた。

小島師は「暮れのG1を目指すことになると思います」と、阪神JFを年内の大目標に据えた。戸崎騎手は「少し気の良いところがあるので、そのあたりが落ち着いて成長してくれれば」と伸びしろに期待を込める。目指すはさらに高いG1の頂。来る大舞台までその翼をしっかりと休める。【松田直樹】

◆キタウイング ▽父 ダノンバラード▽母 キタノリツメイ(アイルハヴアナザー)▽馬主 (有)ミルファーム▽調教師 小島茂之(美浦)▽生産者 ミルファーム(北海道浦河町)▽戦績 3戦2勝▽総収得賞金 3768万5000円▽馬名の由来 北+翼

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