<追い斬り激論:ダービー>

2冠か、逆転か。世代NO・1決定戦ダービー(G1、芝2400メートル、29日=東京)の追い切りが25日、東西トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」では、ともに皐月賞を的中させた東西現場キャップが対決した。東京の木南友輔記者は皐月賞馬ジオグリフ(牡、木村)をプッシュ。大阪の太田尚樹記者は朝日杯FS覇者ドウデュース(牡、友道)の逆転を支持した。

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太田 ダービーということで「追い斬り激論」も東西キャップの頂上決戦や。お互いに皐月賞も当てたし、木南なんか最高級の◎ジオグリフやったもんな。

木南 しかし、その後のG1が散々で・・・。ここはしっかり決めたいです。太田さんはどうです?

太田 俺も正念場や。まず、その皐月賞馬は?

木南 最終追い切りは美浦ウッドの2頭併せで併入。サラッと走った感じで、それでも6ハロン83秒2-11秒4としっかり時計を出しました。騎乗した福永騎手も「皐月賞よりも力強さが増した。状態も引き続きいい」と好感触でした。

太田 皐月賞は展開も含め、すべてがはまった感じがする。反動も気になる。

木南 心配無用です。短期放牧で英気を養って、木村師いわく「いい状態で帰ってきて感動しました。馬ってすばらしいなと思った」という回復具合。そして先週の調教が絶好でした。ウッド6ハロン81秒9。3頭併せの真ん中でうなるような手応えでしたし「皐月賞と同じ雰囲気に持っていけるのかな」という木村師の言葉には同感です。

太田 ライバルに比べると、ダービーでの強調材料で見劣るような・・・。

木南 ダービーというのは「皐月賞で一番いい脚を使った馬」を狙うのがセオリーだと思ってます。何回も映像を見直しましたが、ゴールの瞬間に一番脚いろが良かったのはジオグリフ。誰もがハイレベルと認めるレースの勝ち馬を見くびらないでください。

太田 「皐月賞で一番いい脚を使った馬」は、どう見てもドウデュースやろ。実際に上がり33秒8は最速。ちなみに過去10年のダービー勝ち馬で4頭が、皐月賞で上がり最速やった。

木南 状態はどうです?

太田 S評価が示す通り絶好や。ポリトラックを単走で6ハロン85秒2-11秒4。ばねの利いた走りで、四肢の可動域の大きさが目を引いた。友道師によると「弥生賞より皐月賞の方がダメージが少なかった」。実際にレース後の初時計は弥生賞後が21日後で、皐月賞後が14日後やった。同じ中5週でも、今回の方がみっちり調教できとる。

木南 母ダストアンドダイヤモンズはダート1400メートルの12年BCフィリー&メアスプリントの2着馬。距離延長はどうです?

太田 武豊騎手は「2000メートルでどうかというのは多少あったけど、前走を見る限りはまったく問題なかったし『2400メートルでも』と思った」って心配しとらん。心肺機能からも適性は十分で、担当の前川助手いわく「ハーハー言うのを見たことがない」。先輩ダービー馬2頭(マカヒキとワグネリアン)も短距離の母系やったし、母系で決めつけるのは早計やで。

木南 うーん、でも、逆転まではどうですかね。

太田 さっきから「どうです」を連発しとるけど、木南、まさか・・・。

木南 僕は真剣です。頂上決戦ですよ?

太田 ならいいけど。「自信ぐりぐりジオグリグリフ」とか言い出すんやないかと思ったわ。

木南 ・・・。僕を見くびらないでください。

◆牡馬クラシック2冠 皐月賞、ダービーの2冠制覇は過去24頭。最近10年では15年ドゥラメンテ、20年コントレイルがいる。今年の皐月賞馬ジオグリフはドレフォン産駒で、新種牡馬産駒がダービーを勝てば09年ロジユニヴァース(父ネオユニヴァース)以来13年ぶり。

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