<オークス>◇22日=東京◇G1◇芝2400メートル◇3歳牝◇出走17頭

クリストフ・ルメール騎手(43)騎乗の3番人気スターズオンアース(高柳瑞)が直線で外から差し切り、史上16頭目の桜花賞、オークスの牝馬2冠を達成した。勝ち時計は2分23秒9。

鞍上は昨年12月4日にソーヴァリアントでチャレンジC(G3)を勝ったのを最後に、自己最長のJRA重賞29連敗と不振にあえいでいたが、初コンビを組んだ桜花賞馬で最高の結果を出した。

   ◇   ◇   ◇

千両役者の復活だ。20日に43歳になったばかりのルメール騎手が、スターズオンアースにまたがり府中の芝をひた走る。直線の坂を上り切った先にアートハウスとスタニングローズの2頭が見える。祖母スタセリタ、叔母ソウルスターリングでフランスと日本のオークスを制した男が、真っ先にゴールに駆け込んだ。殊勲の鞍上はムチを持った右手を掲げ、3万人のファンの声援に応えた。

「この馬の家族をよく知っている。距離は心配していなかった。すごくうれしい。安心しました」と安堵(あんど)した。過去11年勝ち馬が出ていない大外枠。サウンドビバーチェの放馬、競走除外で発走が15分遅れた。そのアクシデントもはねのけ、テン乗りのパートナーを史上16頭目の桜花賞、オークスの牝馬2冠に導いた。

長いトンネルだった。JRA重賞を最後に制したのは昨年12月のチャレンジC。そこから自己最長の29連敗と苦しんだ。「日本では久しぶりに勝つことできてよかった。2着もありましたので。いつも頑張りますが、やはり強い馬が必要ですね(笑い)」と相棒に感謝し、自身の悔しい日々にも別れを続けた。G1制覇は、グランアレグリアで勝利した21年マイルCS以来となった。

牝馬3冠の期待は自然と高まる。高柳瑞師は「オーナーと相談してからになりますが、大きなレースを狙っていきたい」と、秋華賞(G1、芝2000メートル、10月16日=阪神)出走へ含みを持たせた。鞍上は「アーモンドアイと一緒。どちらの馬もマイルは少し速い。その中で桜花賞を勝った。そしてオークスはもっと強く勝った」と、かつて主戦を務めた名牝を引き合いに出した。秋の偉業達成へ。スターズオンアースの新たな挑戦が始まる。【舟元祐二】

◆スターズオンアース ▽父 ドゥラメンテ▽母 サザンスターズ(スマートストライク)▽牝3▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 高柳瑞樹(美浦)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 7戦3勝▽総収得賞金 3億6650万7000円▽主な勝ち鞍 22年桜花賞(G1)▽馬名の由来 地球上の星

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】