<クイーンC>◇12日=東京◇G3◇芝1600メートル◇3歳牝◇出走16頭

2番人気のハービンジャー産駒プレサージュリフト(木村)が、デビュー2連勝でJRA重賞初勝利を決めた。

大外から末脚一閃(いっせん)。先に抜け出したスターズオンアースをゴール前で首差捉えた。勝ち時計は1分34秒1。鞍上の戸崎圭太騎手(41)はJRA通算1200勝を達成した。最少タイのキャリア2戦目でのクイーンC制覇は、00年フューチャサンデー以来22年ぶりとなった。

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西日が差す府中直線の内と外。2頭が末脚勝負を繰り広げた。制したのは外から差したプレサージュリフトだった。3カ月の休み明けも問題ない。新馬戦でさく裂させた豪快な末脚を、相手が強化された重賞でも再現した。重賞初Vに導いた戸崎騎手は「手応えは十分でした。外を回っているので、内にいる馬たちがどこまで伸びてくるかだったけど、強い内容でした」と相棒をたたえた。

決して楽なレースではなかった。ゲートに入る際、後ろ扉を閉める音に反応した。スタートがひと息となった結果、位置取りは後方に。それでも鞍上は「扉に怖がると聞いていたので、覚悟して乗った」と慌てなかった。パートナーも道中、落ち着きを取り戻した。木村師も「よく我慢してくれたと思う。現状でよく走ってくれました」と評価した。

一気に牝馬クラシックの最前線に躍り出た。重賞好走馬を一刀両断にねじ伏せ、次に狙うのはG1戴冠しかない。師は「馬の様子を見て、オーナーサイドと相談します」と話す。まだまだ粗削りの原石。さらなる成長を遂げ、春の大舞台を見据える。【舟元祐二】

◆最少キャリアに並ぶ クイーンCのデビュー2戦目での勝利は最少キャリアタイ。74年レスターホース、81年カバリエリエース、00年フューチャサンデーに続き通算4頭目。

◆プレサージュリフト▽父 ハービンジヤー▽母 シュプリームギフト(ディープインパクト)▽牝3▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 木村哲也(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 2戦2勝▽総収得賞金 4456万7000円▽馬名の由来 バレエにおける高難度のリフトのひとつ

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