<毎日杯>◇27日=阪神◇G3◇芝1800メートル◇3歳◇出走9頭

2番人気シャフリヤール(牡、藤原英)が日本レコードタイムで重賞初制覇を飾った。

テン乗り川田騎手に導かれ、勝ち時計1分43秒9をマーク。3歳以上芝1800メートルの日本レコードタイの数字で、ダノンファンタジーのコースレコードを0秒5更新した。全兄アルアインも勝った出世レースを制覇した。次走は未定。

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ゴール直後、川田騎手は左手で愛馬の首をぽんとたたき、激闘をねぎらった。レコード決着を首差制した。鞍上は「何よりも勝ち切らないといけなかったので、勝ち切れて何よりです」。冷静に振り返る言葉からは、今後への大きな期待が感じられた。

スタートはひと息だったが、すっと位置を上げリズム良く好位を追走。直線は内を狙いスペースに飛び込むと、ステッキに鋭く反応して先頭に躍り出る。外からグレートマジシャンが猛然と迫るが、鞍上のステッキにシャフリヤールは応えた。並ばれかけるともうひと伸びした。前半1000メートルが57秒6のハイペース、それでも最後まで脚を使えたのは、高いポテンシャルの証しだ。

「まだしっかり動き切れないところはあるので、ちょっと無理をして動いてもらいました。何とかしのいで、という感じでした」と川田騎手。全兄は17年の毎日杯を制し、皐月賞馬となったアルアイン。テン乗りでその力を引き出し、タイトルをもたらした。藤原英師は「川田騎手で勝ったという感じ。うまく乗ってくれた。それに馬が応えた」と人馬をたたえた。

勝ち時計は14年5月にグランデッツァが京都で記録した日本レコードに並ぶ。師は「能力の高さが時計に表れたと思う。まだ成長できる馬。もう少し、体ができてくれば」とさらなる成長に期待した。次走は未定だが、クラシック戦線にスター候補が誕生した。【網孝広】

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