「怪物」へ化けるのか? 3戦2勝の素質馬ディープモンスター(牡、池江)がクラシック戦線へ負けられない戦いに挑む。武豊騎手(51)とともに日曜阪神のすみれS(リステッド、芝2200メートル、28日)に出走予定。大舞台へ立つには賞金加算が至上命令だ。

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漆黒の馬体に大化けの可能性を秘める。ディープモンスターが必勝態勢でクラシックへの道を切り開く。池江師は「勝たないと。勝てばダービーまで(出走が)安泰になる」と1着を厳命。負けられない一戦だ。

素質はレジェンドも認める。前走の梅花賞では直線入り口で荒れた芝につまずいたが、立て直して鮮やかに抜け出し、最後は流す余裕もあった。武豊騎手は「のめってたけど瞬発力はさすが。1回ずつ馬が良くなっている」と評価。着実な成長曲線を描いている。

荒ぶる魂は課題でもあり、魅力でもある。昨年8月の新馬戦では本馬場入場で放馬して競走除外となった。調教でも乗り手を振り落とそうとすることがあり、担当の塩津助手は「ふだんはおとなしいけど、急にスイッチが入る時がある」と指摘する。それでも、実戦を重ねるごとに我慢を覚えてきた。のめりながらも勝ちきった前走は、優れた根性のたまものでもある。

池江厩舎からはキタノコマンドール(18年皐月賞5着)やサトノルークス(19年菊花賞2着)が、すみれSを勝って大舞台へ羽ばたいた。目指すは先輩以上。指揮官は「レースセンスがあるし瞬発力がある」と資質を見込む。いつか「怪物」と呼ばれる日が来るかもしれない。【太田尚樹】

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