今週土曜は中京で牝馬クラシックの登竜門、エルフィンS(リステッド、芝1600メートル、6日)が行われる。昨年はデアリングタクトが勝利し、牝馬3冠へと羽ばたいた一戦だ。今年も期待馬、素質馬が集まる中で、注目は1戦1勝のエリザベスタワー(牝、高野)。厩舎期待の良血馬が春の大舞台へ向かうため、無傷の2連勝を目指す。

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注目の初陣は昨年12月の阪神芝1600メートル。名手・武豊騎手を背にしたエリザベスタワーは後方から鮮やかに追い込んだ。高野師は「出遅れて後方からになった時は厳しいレースになりそうだなと思ったけど(馬は)冷静で、力むことなく走っていたし、ポテンシャルの高さで勝ってくれた」と評価する。スローだったとはいえ、デビュー戦で上がり33秒6。非凡な能力を存分にアピールした。

実戦を経験したことで、馬は一段と良化した。師は「順調そのものですよ。使って良くなっている。大型馬だけど素軽さがあるし、バランスがいいですね。グッドルッキングホースです」と目を細める。舞台が中京に替わることも「左回りは気にならないし、力のいる馬場も他馬が気にするならその分プラスだと思います。欧州血統ですし、血統的にも良さそう」と問題なし。まだ2戦目、試金石とはいえ、不安は少ない。

昨年は、のちの牝馬3冠馬デアリングタクトが圧倒的な力を見せつけて勝利した。出世レースだけあって今年も好メンバーがそろうが、師は「能力は高いですからね」と自信をのぞかせる。1年前を思い起こさせるような末脚発揮なら、一躍、牝馬クラシックの最有力候補へ。今年も目が離せない一戦になる。【藤本真育】

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