<愛チャンピオンS>◇10日=レパーズタウン(アイルランド)◇G1◇芝2000メートル◇3歳上◇出走7頭

エイダン・オブライエン厩舎の大器ルクセンブルク(牡、父キャメロット)がG1・2勝目を挙げた。鞍上はライアン・ムーアで、勝ちタイムは2分12秒10。

昨年は無傷の3連勝でG1フューチュリティートロフィー(旧レーシングポストトロフィー)を制覇。英ダービーの1番人気となっていた名門厩舎の大器が完全復活だ。今年初戦の英2000ギニー3着後、筋肉を痛めて戦列を離れていたが、復帰戦となった8月のG3ロイヤルウィップS(カラ)を首差で辛勝。このレースは仏ダービー馬ヴァデニ(牡、J・ルジェ、父チャーチル)に1番人気の座を譲っていたものの、道中4番手追走から直線の追い比べを制した。

半馬身差2着は、パリ大賞覇者オネスト(牡、F・シャペ、父フランケル)。仏ダービー、エクリプスSを連勝中だった1番人気ヴァデニは3着に敗れた。前走英インターナショナルSでバーイードから6馬身半差2着だった実力馬ミシュリフは最後方から大外を伸びて、勝ったルクセンブルクから2馬身半差の4着に入っている。キーファーズがクールモアと共同所有するブルームは2番手追走から最下位7着だった。

エイダン・オブライエン師は19、20年マジカル、昨年セントマークスバシリカに続き、愛チャンピオンSを4連覇。通算11勝目となった。

オブライエン師はレース後「カラ(前走)を走ったことで、いい状態で今回のレースに向かうことができました。前走を走り、ここを走って、凱旋門賞に向かうプランでしたから」と満足そうに話している。

レース結果を受け、凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)へ向けた大手ブックメーカーのルクセンブルクの単勝前売りオッズは6・0~8・0倍へ大きく上昇。「パディーパワー」社は7・0倍で、バーイードに次ぐ単独2番人気の評価を与えた。また、「コーラル」社はアルピニスタと並ぶ2番人気タイ(7・0倍)。「bet365」社はルクセンブルク、アルピニスタ、タイトルホルダーの3頭を横並びの2番人気(7・0倍)としている。

パリ大賞(1着)以来のレースだったオネストも凱旋門賞へ向けたブックメーカーの単勝前売りオッズは11~15倍へ上昇。一方、敗れたヴァデニはやや評価を下げている。

レーシングポスト電子版はヴァデニに騎乗したスミヨン騎手の談話を伝えており、同騎手は「エクリプスSを好走し、今回は2カ月の休み明けでした。100%の状態じゃないのはわかっていましたが、良かったのは最後まで伸びたことです。サンダウン(エクリプスS)のときのような反応はなかったけど、おそらく馬場が少し柔らかかったせいでしょう。力を発揮できる馬場と体調なら、次は今日の相手を負かせるはずです」と前向きに語っている。

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