<札幌記念:1週前追い切り>

余裕の併走遅れだ。白毛のG1・3勝馬ソダシ(牝4、須貝)が10日、札幌記念(G2、芝2000メートル、21日)の1週前追い切りに臨んだ。97、98年エアグルーヴ以来24年ぶりの連覇を目指し、函館芝の3頭併せで4ハロン51秒9-11秒7。2歳馬2頭(クリダームとドルチェモア)にそれぞれ首差遅れたが、またがった吉田隼人騎手(38)も須貝尚介調教師(56)も落ち着きの表れとして前向きにとらえた。

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無理に抜かす必要はない。白い馬体から繰り出される四肢が、ぬかるんだ芝を蹴る。雨の函館に地鳴りのような脚音が響きわたった。内で先行した2歳馬2頭には届かなくても、ソダシは馬なりのまま。首差遅れも脚勢は優に勝り、ゴール過ぎでは楽に抜き去った。

吉田隼騎手 リフレッシュしていい雰囲気。最後の反応はいくらか休み明けという感じでスッと動けなかったけど、去年もこんな雰囲気だったし特に問題ない。ピリピリしやすいのでスイッチを入れないように。角馬場のハッキングでも重心が安定してもたれすぎず、乗っていて気持ちいい。

時に辛口の主戦が好感触を伝えた。純白の見た目によらず気難しい。だからこそ精神面の余裕はむしろ好材料だ。須貝師も「落ち着きすぎているぐらい。カリカリしているよりいい。3年函館に通って環境にも慣れているし、居心地がいいのかな」と目を細めた。

G1馬5頭が集う予定の「スーパーG2」で、98年エアグルーヴ以来の連覇へ挑む。鞍上は「ベストパフォーマンスができるのはマイル」とした上で「1、2コーナーでなだめてきれいに回れれば。今の雰囲気なら大丈夫かな」と前向きな見通しを示した。実力は明白。大好きな北海道で、女王の余裕と貫禄を見せつける。【太田尚樹】

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