森厩舎に所属する外国産馬ジャスパープリンス(牡5)とピンシャン(牡3)が米国に到着しました。来月7日にケンタッキー州キーンランド競馬場で行われるブリーダーズC(以下BC)に出走するためです。

今年のBCは新型コロナウイルスの影響で史上初の無観客開催。日本での馬券発売もありません。2頭は2年連続のBC挑戦となるはずだったマテラスカイ(JBCスプリントに出走予定)に代わって、ダートの短距離王を決めるBCスプリント(G1、ダート1200メートル)への出走を希望しています。

27日現在、ジャスパープリンスはフルゲート14頭に入り込めそうですが、ピンシャンは微妙。出走できなければ当日の他のレースに回る模様です。

今年のBCスプリントは混戦がうわさされていますが、頭ひとつ抜けた評価を受けているのがユニークな走法が話題となっているヴェコマ(牡4)です。これまで8戦6勝。昨年はブルーグラスS(G2、ダート1800メートル)を制してケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル)に挑戦しましたが、勝ち馬から大差の12着でした。今年は短い距離を狙ったことが吉と出て、3月の条件戦(ダート1400メートル)を皮切りにカーターH(G1、ダート1400メートル)、メトロポリタンH(G1、ダート1600メートル)と3連勝中です。

スピードが乗ってくると左の前肢を外に向けて回転するようにして走る独特のフォーム。バタフライストローク走法ともヘリコプター走法とも呼ばれていて、この走法に着目した米国の競馬週刊誌「ブラッドホース」は先月5ページを割いて特集記事を組んでいます。ライバルはデビュー4連勝中のヤポン(牡3)、昨年のBCスプリント2着シャンスロット(牡4)あたりになりそうです。【奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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