凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月4日=パリロンシャン)に出走する独ダービー馬インスウープ(牡3、F・グラファール、父アドラーフルーク)は15年のジャパンCに参戦したイトウの全弟になる。
ドイツ調教馬のイトウは15年のバイエルン大賞を勝って、ジャパンCに参戦した。先行力が武器の馬だったが、日本の馬場では先手を奪うことができず。勝ったショウナンパンドラから4秒4差離された最下位18着に沈んでいる。
イトウの6歳下の全弟インスウープは兄と同じシュレンダーハン牧場の所有馬だが、管理するのはフランスのヘンリ・グラファール師(15年ジャパンCにイラプトで参戦)で、今回は地元フランス調教馬として凱旋門賞に挑む。
前走G1パリ大賞は2着に敗れたが、悲観する結果ではない。独ダービー(芝2400メートル)の勝ちタイムが2分34秒97。前走は2分24秒台の高速決着に対応し、後方から外をまわって追い上げていた。
道悪濃厚となった凱旋門賞を前にタフな馬場で独ダービーを制しているインスウープの評価は急上昇している。ブックメーカーの単勝前売りオッズも変動。パディーパワー社は10・0倍に設定し、エネイブル、ラブ、ストラディバリウス、ソットサスに次ぐ5番人気の設定。3歳牡馬では英ダービー馬サーペンタイン、パリ大賞覇者モーグルよりも高い評価となっている。