<神戸新聞杯:1週前追い切り>

無敗の2冠馬コントレイル(牡3、矢作)が春よりバージョンアップした。来週に行われる菊花賞トライアル・神戸新聞杯(G2、芝2200メートル、27日=中京、3着まで優先出走権)に向けて16日、1週前追い切りを行った。主戦の福永祐一騎手(43)を背にCウッドで6ハロン81秒2-12秒3。僚馬2頭の間を割って軽快に伸びた内容に、鞍上はひと夏の成長を実感した。

無敗の2冠馬が貫禄の走りを披露した。コントレイルの1週前リハは馬場開場から間もなく。福永騎手を背にCウッドへ登場した。3頭併せの真ん中。6ハロン81秒2-12秒3。「いい動きだった。もともとそんなに動く馬ではなかったけど、トモを使えるようになって良くなった。いい夏を過ごせた証拠だと思う」。鞍上は確かな成長を感じ取った。

追い切りの内容にも成長があった。直線は先導した2頭の間を割る形。ただ、抜け出す脚が速すぎて、早めに先頭に立ち、ソラを使った。

それでも内タケルラスティ(3歳1勝クラス)に2馬身半、外ステイフーリッシュ(古馬オープン)に3馬身先着。福永騎手は「春先は馬なりでかわすようなところはなかったが、今日は(抜け出してから)ソラを使って、遊ぶ面を見せた。トモが全然違う」とひと夏を越した相棒の進化を実感。「遊ぶところ以外は言うことがなかった」とほぼ満点評価だった。

ダービーでは父ディープインパクト以来、15年ぶりに無敗2冠を達成した。11年オルフェーヴル以来の3冠制覇に挑む秋、始動戦に選ばれたのが来週の神戸新聞杯。周囲の期待は当然高まるが、主戦は「菊花賞というより、今は神戸新聞杯をどう走るかということしか考えていない。完成期に近づいてきているし、それが何より」と冷静だ。無事に夏を越して、成長を果たした相棒の姿に自信を深め、気を引き締める。「飛行機雲」は晴れの舞台へ、一直線だ。【辻敦子】

◆3冠馬 皐月賞、ダービー、菊花賞の3冠を制覇したのは史上7頭。41年セントライト、64年シンザン、83年ミスターシービー、84年シンボリルドルフ、94年ナリタブライアン、05年ディープインパクト、11年オルフェーヴルで、無敗での達成はルドルフ、ディープの2頭しかいない。ちなみに秋初戦は、ルドルフがセントライト記念、ディープが神戸新聞杯だった。

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