<ジャパンダートダービー>◇8日=大井◇統一G1◇ダート2000メートル◇3歳◇出走13頭◇1着賞金4500万円

6番人気ダノンファラオ(牡、矢作)が直線で抜け出し、3歳ダート王に輝いた。勝ちタイムは2分5秒9。

矢作芳人調教師(59)は16年キョウエイギアに続くJDD2勝目。騎乗した坂井瑠星騎手(23)はG1初制覇となった。2着は逃げた4番人気ダイメイコリーダ、3着は8番人気キタノオクトパスが入る波乱の決着。1番人気のカフェファラオは7着に沈んだ。

史上初の無観客開催となったジャパンダートダービーは大波乱の決着となった。好位でもがく断然人気カフェファラオを先行馬2頭が置き去りにする展開。最後はダノンファラオが逃げ粘るダイメイコリーダを競り落とした。「馬の能力を信じていましたが、大本命馬がいたので、後ろがちぎれたときはまさか、と」。矢作師は会心の勝利を振り返った。鳳雛S14着からの鮮やかな巻き返し。殊勲の鞍上は「いい状態に仕上げてもらいました。4角から直線のところで『前をかわせる』と。素直にうれしいですし、感謝の気持ちでいっぱいです」と表情を弾ませた。

理想どおりの競馬だった。「(ハナヘ)行けたら行け、と。ただ、他の馬が速ければ、このレースのような展開がしたかった」と師。今年はダービーをコントレイルで制し、砂の3歳日本一を決めるレースも制した。3冠馬アメリカンファラオの初年度産駒。一昨年のセレクトセールで1億8000万円(税抜き)の高額で落札された。

ともに父が大井競馬で活躍した師匠と弟子。師は「大井で勝つのはいつもいいもの。11月(JBCクラシック)に戻ってきたい」と力強く宣言。騎手は「まだ良くなる」と成長を予告した。今後は古馬を相手に真のファラオを目指していく。【木南友輔】

●勝負服

<ダイメイコリーダ=2着>池添騎手 スタートもよく出たし、勝ち馬にぴったりこられたけど、かわされてからもよく頑張ってくれた。

<キタノオクトパス=3着>田辺騎手 もう少し前がいいと思ったけど、リズムよく運べた。前走は左回りで少しコーナリングが悪かったけど、今日は右回りがよかった。

<ブラヴール=4着>本橋騎手 まだ6、7割ですね。マイナス9キロは前回が太かった分。それでも最後はいい脚を使ってくれた。

<ミヤジコクオウ=5着>幸騎手 馬場ですかね。テンから最後まで追い通しでした。

<エメリミット=6着>山口騎手 切れる脚がないので、もうちょっと流れてくれた方がやりやすかった。

<バーナードループ=8着>ルメール騎手 あまり進んでいかなかった。チークピーシズを使えばもっと集中するかも。返し馬でもあまり集中してなかった。

<フルフラット=12着>武豊騎手 3コーナー過ぎから息づかいがおかしかった。距離も長かったかも。

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