海外馬券発売レースとなる英国のG1エクリプスS(芝1990メートル=サンダウン)が日曜(5日)に近づきました。

例年は英国クラシックレースの後を受けて行われるエクリプスSは3歳馬と古馬がぶつかるレースとして知られていますが、今年は新型コロナウイルス騒ぎの影響で英ダービーなどの日程が遅れたため、条件が「4歳以上」に変更されています。

舞台となるサンダウンパークはロンドンから南西に20キロのイーシャーという街の自然公園にある競馬場。英国の競馬場にしてはレースも観戦しやすく、モダンなスタンドに上がれば向正面までが一望に見渡せます。

エクリプスSは右回りの不均衡な楕円(だえん)形コースの左手奥からスタートし、ほぼ平たんなバックストレッチを経て右に周回。約900メートル続く直線で雌雄を決します。

コースのスパイスになっているのはゴールに向かって続く急坂。前半で飛ばしすぎると最後にスタミナを切らしてしまいます。芝は深く芝2000メートル戦の平均的な勝ちタイムは2分4秒台で、馬場が悪化すれば一気に5秒以上余計にかかります。

こう見ると差し、追い込み馬に有利なイメージですが、英国競馬場の勝ち馬傾向を分析した「レースコーシーズ」という書物によると「逃げ馬に有利な競馬場」であるとの記述が見られています。

昨年は、これがシーズン最初のレースとなった女王エネイブルが逃げたハンティングホーンの2番手でマークして残り400メートル地点で先頭を奪って優勝。1歳下の牝馬マジカルが2着を確保しました。

火曜の段階で出走を予定する馬は8頭。逃げが予想されるのは6月5日のコロネーションC(G1、芝2400メートル)をレコード勝ちしたゴドルフィンのガイヤース(牡5、父ドバウィ)。2月のサウジアラビア遠征以来の実戦となるディアドラ(牝6、橋田、父ハービンジャー)は中団より後ろに構えて持ち味を生かすことになりそうです。

【奥野庸介】(ターフライター、ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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