フランスのJRAにあたる「フランスギャロ」は、競馬再開した5月11日から2カ月目となる7月11日から競馬場に観客を入れた開催を行うことを発表しました。入場者5000人をめどに制限を設け、ソーシャルディスタンスを意識した観客の配置策などが取られるとのことです。

5000人と聞くと少し寂しく感じますが、フランスで競馬場が混雑するのは凱旋門賞や、ダービーやオークス、それに避暑客が集まるドーヴィル競馬場の呼び物レースがある日曜など、数えるほど。いつもとさほど変わらない競馬場風景が戻ってくると理解して良さそうです。

フランスでは5月の競馬解禁直後の19日に、ウイルス拡大の恐れありとして“レッドゾーン”に指定されてパリ中心部と西部地区にある3つの競馬場(パリロンシャン、サンクルー、繋駕速歩のオートゥイユ)の使用が止められていました。

今週からはこの3つの競馬場でも順次、無観客競馬が再開。23日にはオートゥイユ競馬場、25日には凱旋門賞の舞台となるパリロンシャンで今年で150回目を迎える伝統のG3ラクープ(4歳上、芝2000メートル)が行われる予定になっています。

これまでに行われたG1競走は日本の皐月賞にあたる仏2000ギニー(ヴィクタールドラムが優勝)と桜花賞にあたる仏1000ギニー(ドリームアンドドゥ)、それに古馬のガネー賞(ソットサス)とサンタラリ賞(タウキール)の4つ。それぞれパリロンシャンからドーヴィル、シャンティイ競馬場に舞台が変更されて地元馬だけで争われました。

7月5日に行われるG1仏ダービーとG1仏オークス(ともにシャンティイ芝2100メートル)は、まだ無観客ながら、英国やアイルランド調教馬の出走も可能になる方向で調整されています。

【奥野庸介】(ターフライター、ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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