3月28日(日本時間同29日)に行われたフロリダダービー(G1、ダート1800メートル、ガルフストリームパーク)は断然人気のティズザロー(牡3)が3番手から抜け出して優勝。後続に4馬身1/4差をつける楽勝で、9月5日に延期されたケンタッキーダービー(G1)の有力候補に名乗りを上げました。

共有馬主グループのサッカトガステーブルが所有し、ニューヨーク地区を本拠とするB・タッグ調教師の管理馬。03年、ケンタッキーダービーとプリークネスSの2冠を制したニューヨーク生まれの去勢馬ファニーサイドと同じコンビです。ファニーサイドの鞍上は当時42歳のベテラン、サントス騎手でしたが、ティズザローは25歳のフランコ騎手を主戦として5戦4勝。G1はデビューから2戦目で制したシャンペンS(ダート1600メートル)に続く2勝目となりました。

シンジケートでも中心となっているJ・ノールトン氏はタッグ師が見つけてきためぼしい馬をグループで共有しています。その時々でメンバー構成は変わり、ティズザローのサッカトガステーブルは32人によって保有されています。

ファニーサイドはノールトン氏の高校の同級生を中心とした10人の一般人がなけなしのお金を出し合って買った馬。7番人気だったケンタッキーダービーで番狂わせを演じた時はメンバーが借り物の黄色いスクールバスで競馬場に乗り付けたことでも話題になりました。

フロリダダービーの勝ち馬は過去24頭がケンタッキーダービーも制しています。昨年はマキシマムセキュリティが制しながらも本番では降着となりましたが、ティズザローにとっては頼もしいデータです。

【奥野庸介】(ターフライター、ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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