オーストラリア遠征中のスズカデヴィアス(牡9、橋田)が21日にモーニントンC(11着)を走り、今回のオーストラリア遠征の最終戦を走り終えた。

昨秋から約半年間の長期滞在。6戦目となったモーニントンCでは担当の児玉武大(たけひろ)助手(45)が「ベストターンドアウト賞」(最も美しく手入れされた馬の担当厩務員を表彰するもの)を受賞した。

ディアドラの欧州長期滞在で結果を出した橋田厩舎の新たな挑戦。現地バララットを拠点にする日本出身のライダー、森信也氏(40)にバララットでの様子、モーニントンC当日を振り返ってもらった。

デヴィアスは初戦のG1コーフィールドS(8着)を走った後、ウェリビー競馬場の検疫厩舎を出て、バララット競馬場の厩舎へ移動した。バララットにある坂路調教場を利用するためだった。

「バララットでのデヴィアスは馬っ気が強いことは前もって聞いていたのですが、隣の馬房の馬と鼻を合わせる事ができるオーストラリアの馬房でも問題なく適応し、リラックスして過ごせていましたね。ただ、人がまたがると違う馬になってしまって・・・、数百メートル離れた馬を見つけても立ち上がるくらい馬っ気が強かったです。なので、調教時間は児玉さんもかなり気を使っていましたね。ときにはカンガルーが坂路のすぐそばまで降りてくるのですが、カンガルーにも馬っ気を出して立ち上がりそうになってました(笑)。動物なら何でもいいのかなって笑ってましたよ」。

遠征2戦目となったメルボルンのスプリングカーニバルの大事なG1、マッキノンS(16頭立て)は素晴らしい末脚で追い込んだが、届かず7着。騎乗したマイケル・ディー騎手は「馬の状態は完璧で、これ以上ない良い状態でした。陣営の皆さんが素晴らしい状態で競馬場まで持ってきてくれたと思います」とその仕上げをたたえている。

現役時に日本で走り、産駒が活躍しているシンコウキングや英2000ギニーを制したディープインパクト産駒サクソンウォリアー・・・、オセアニアで注目される種牡馬が近親にいるスズカデヴィアス。3戦目(11月23日)のバララットC(リステッド)が10着、4戦目(2月22日)のピーターヤングS(G2)が7着、5戦目(3月7日)のオーストラリアンC(G1)が9着。勝利こそつかめなかったものの、メルボルン地区のトップホースを相手に戦い抜いた。

モーニントンCを終えると、児玉助手、レースに臨場した橋田助手と森さんは食事し、互いに遠征の労をねぎらった。児玉助手、橋田助手は日本への帰国を急がねばならず、すでに帰国し、自宅待機中。スズカデヴィアスはバララット近郊の牧場で休養に入り、現在は帰国のタイミングを待っている。

デヴィアスを担当する児玉助手といえば、99年のダービー馬アドマイヤベガを担当していた日本の競馬界が誇る厩舎人、ホースマン。天皇賞・春のスズカマンボ、高松宮記念のスズカフェニックスなどの名馬も担当していた。

「児玉さんは淡々といつもの感じでした。ベストターンドアウト賞がどの時点で決まったのかはわかりませんが、パドックに行く前には決まっていて、審査員の方からも出走馬の中で断然良かったと言ってもらえました」。

モーニントンカップのパドックを森さんも一緒に歩いた。横を歩くスズカデヴィアスと児玉助手の姿は森さんだけでなく、現地オーストラリアのファン、関係者の目にも輝いて見えた。それが誇らしかった。

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