9日にドバイ入りしたセラン(牝3、松永幹)が挑むUAEオークス(G3、ダート1900メートル)のスタートが近づきました。6頭がエントリーしています。同日のメイダン競馬場は「スーパーサーズデー」と銘打たれた重賞デー。UAEオークス以外にもザビールマイル(G2、芝1600メートル)など4重賞が行われます。

強敵とみられるのは1月23日にメイダンで行われたUAE1000ギニー(ダート1600メートル)を制した地元ゴドルフィンのドバイラヴ(牝3)です。英国とドバイで4戦2勝。昨年10月のデビュー戦(芝1700メートル)はマーフィー騎手が騎乗して快勝。ドバイで2戦目となったUAE1000ギニーではコスグレイヴ騎手を背にマイペースの逃げから直線で差を広げ、2着のダウンオンダバユーに3馬身1/4差をつけました。

一方、ドバイ遠征から米国の3歳クラシックを視野に入れているセランは米国の人気種牡馬アンクルモーを父に持つ外国産馬。母ティズミズスーは米G1のオグデンフィップスHなど通算8勝。日本円で1億円以上を稼いだ一流馬で、近親のブレティン(牡3)は18年のBCジュヴェナイルターフスプリント(芝1100メートル)で優勝するなど血統背景はメンバー中、1、2を争う良血です。

レーティングは101のドバイラヴが最上位で、2番目がセランの98。3番手以下はレーティング、実績ともに見劣り、上位2頭の一騎打ちムードが濃厚になっています。前走呉竹賞で牡馬を退けたセランは、16年のUAEダービー(G2)制覇から米3冠にチャレンジしたラニ(現在は種牡馬)と同じ前田オーナー、松永幹師、武豊騎手のトリオ。性別は異なりますが、現地では旋風を巻き起こした「ラニの再来」とうわさされて一目置かれているようです。

【奥野庸介】(ターフライター、ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

  1. お得な新入会プラン登場! 競馬情報サイト【極ウマ・プレミアム】
  2. 競馬予想に【ニッカンAI予想アプリ】