ベンバトル(牡6)が6日にメイダン競馬場で行われたアルマクトゥームチャレンジラウンド2(G2、ダート1900メートル)を快勝しました。一昨年のドバイターフ(G1、芝1800メートル)ではマーフィー騎手を背にヴィブロス(2着)、リアルスティール、ディアドラ(3着同着)などそうそうたるメンバーを抑えて優勝。今回は初ダートの壁をあっさり突き破り、29日のサウジC(ダート1800メートル)、さらにドバイWC(G1、ダート2000メートル、3月28日=メイダン)の地元最有力馬に浮上しました。

通算成績は20戦10勝。18年はドバイターフの他にドイツのダルマイヤー大賞(G1)、オーストラリアでラドブロークスS(G1)を制して芝G13勝。コックスプレート(G1)でも女王ウィンクスに2馬身差2着に健闘しています。昨年は秋まで休養したため2戦1勝でしたが年明け初戦のシングスピールS(G2、芝1800メートル、メイダン)をスミヨン騎手で完勝し、完全復活を感じさせていました。

稽古駆けすることからダート挑戦をモハメド殿下に進言したS・ビン・スルール調教師の読み通りとなったアルマクトゥームチャレンジラウンド2では直線入り口から気持ちよく伸びて完勝。2着のミリタリーロウには2馬身差でしたが、さらに6馬身3/4離れた3着のグロンコウスキーは昨年のドバイWCでサンダースノーに鼻差2着ですから、決して相手に恵まれたわけではありません。

ドバイWCの舞台がメイダンのダートコースに代わった15年以降の勝ち馬のうち、アロゲートを除く3頭(15年プリンスビショップ、16年カリフォルニアクローム、18、19年サンダースノー)は、いずれも芝とダート(オールウエザーを含む)で重賞を勝っています。優勝の要件? を満たしたベンバトルがこれらに続くかに注目が集まります。

【奥野庸介】(ターフライター、ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

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