今週は東西で芝、ダートのG2が2鞍。両レースでG1馬が早くも始動する。中山のAJCC(芝2200メートル、26日)では、一昨年の有馬記念馬ブラストワンピース(牡5、大竹)が凱旋門賞11着以来、3カ月ぶりのレースに挑む。今年は京都で行われる東海S(ダート1800メートル、26日、1着馬にフェブラリーS優先出走権)では、昨年の覇者インティ(牡6、野中)が連覇を狙って動き出す。

6歳になったインティが20年初戦でG1馬の力を見せる。昨年は6連勝で東海Sを制覇。その後のフェブラリーSではG1タイトルも手にした。ただ、以降の4走は勝利ならず。特に2走前のみやこSではハイペースに巻き込まれ、初めて2桁着順に沈むなど、苦しい日々もあった。

激動の1年を乗り越え、復活Vを狙う。昨秋から在厩で調整。担当の和田助手は毎日、そばで見てきた。「前走後の2、3週間は放牧感覚で角馬場で乗り、年末あたりからしっかりと乗り始めた。調教量は落としていないし、準備はできている」と順調だ。

年齢を重ねて、精神面に変化が表れた。普段から折り合いを欠くことがなくなり、乗りやすくなった。実戦でもそうだ。

「去年の東海Sは4コーナーを引っ張りきれないくらいの手応えで回ったが、(前走)チャンピオンズCは落ち着いて走っていた。だから、上がり35秒台の脚が使えたのだと思う」

その前走はレースレコードの3着。栄光と挫折を味わった19年だったが、最後に復活の兆しを見せた。もともとスピードは超一流。精神面でも成長したとなれば、今年も好発進を決めそうだ。【辻敦子】

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