今年の欧州2歳戦で特筆すべきことは「ゴドルフィン」のシャマーダル産駒が好調なことだった。G1馬が3頭誕生し、その3頭すべてが無敗の大物だ。

まずは、ピナツボ(牡2、C・アップルビー)の名前が挙がる。9月にカラで行われたヴィンセントオブライエンナショナルSを9馬身差の圧勝でG1初制覇。続くデューハーストSも制し、デビューから6戦無敗。「21世紀最強の英国2歳馬」とされている。

フランスにはアースライト(牡2、A・ファーブル)、ビクタールドラム(牡2、A・ファーブル)の2頭がいる。前者はモルニ賞、ミドルパークSを制し、5戦無敗。後者はジャンリュックラガルデール賞を3戦無敗で制した。

種牡馬シャマーダル(父ジャイアンツコーズウェイ)はすでに17歳になっている。現役時は7戦6勝。2歳時は3戦無敗でデューハーストSを制し、3歳初戦のUAEダービーで初黒星(9着)を喫したものの、敗れたのはこの一戦だけ。その後は仏2000ギニー、仏ダービー、セントジェームズパレスSを制した。

産駒はこれまでにもブルーポイント、香港のエイブルフレンド、パキスタンスターなど、多くのG1馬が出ているが、ベテラン種牡馬の域に入ってきたところで、現2歳世代が目覚ましい活躍。まだまだ大物を出しそうな雰囲気が漂っている。

日本で走る現2歳世代のシャマーダル産駒は2頭。美浦にはプライモーディアル(牡、黒岩)、栗東にはトリプルエース(牡、斉藤崇)がいる。前者はデビュー3戦目となった先月14日の東京で未勝利戦(芝1400メートル)を逃げ切った。祖母がシンコウエルメスで近親にタワーオブロンドン、ディーマジェスティなどがいる血統馬。後者は母の父がサンデーサイレンスという血統。6月阪神の新馬戦を快勝後、小倉2歳Sで2着に入った。

2頭はいずれも「ゴドルフィン」の所有馬。プライモーディアルのレース後、ダーレージャパンのハリー・スウィニー代表は「今年のシャマーダルはすごいですね」と2頭がともに勝利を挙げたことを喜び、「でも、向こう(欧州)はG1を勝っていますから。ここから先は調教師です」とジョークで笑わせた。

プライモーディアルは短期免許で来日するゴドルフィンの主戦ビュイック騎手とコンビを組み、この東京開催の自己条件で2勝目を狙う予定。トリプルエースは9日京都のデイリー杯2歳Sで重賞初制覇を狙う。欧州2歳戦で巻き起こった「シャマーダル旋風」が日本にやってくるかもしれない。

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