<インターナショナルS>◇21日=ヨーク(英国)◇G1◇芝2050メートル◇3歳上◇出走9頭

アイルランドの名門エイダン・オブライエン厩舎が送り出したジャパン(牡3、A・オブライエン、父ガリレオ)が鮮やかな差し切りでパリ大賞に続くG1連勝を決めた。勝ちタイムは2分7秒77。

大仕事をやってのけた。ライアン・ムーアを背にゴール寸前でクリスタルオーシャン(牡5、M・スタウト、父シーザスターズ)を差し切り。道中は好位3、4番手で運び、直線は先に抜け出した相手をしぶとく追いかけた。クリスタルオーシャンはプリンスオブウェールズSを制し、前走キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(2着)では女王エネイブルと歴史的な名勝負を繰り広げた馬。現在、ロンジン・ワールドベストレースホースランキングで首位に立つ世界王者相手に頭差の差し切り。自身の評価を大きく高めるG1・2勝目となった。

日本でもおなじみの名手ムーアはレース後のインタビューで「理想的な展開でした。彼(ジャパン)は素直な馬で、美しい馬ですし、美しい心を持っています。このまま成長してほしい。クリスタルオーシャンが強敵なのはわかっていましたが、負かすことができました。素晴らしいパフォーマンスでした」と快勝劇を振り返った。

管理するエイダン・オブライエン師はこのレース6勝目。「とてもうれしいです。今年初戦のダンテSから英ダービー、アスコット(キングエドワード7世S)、パリ大賞と彼はどんどん良くなっています」と喜びを隠さなかった。

偉人や景勝地の名前、国名や地名を馬名にするアイルランドの世界的生産者兼馬主のクールモアグループが所有。父ガリレオ、母の父デインヒル。日本競馬と血統的な結び付きは薄いが、日本から名付けられた「ジャパン」の快進撃。この日はイングランド北部のヨーク競馬場で「ジャパン」の名が連呼された。

秋の最大目標はもちろん、凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月6日=パリロンシャン)になる。すでに同じコースで行われたパリ大賞を勝利しており、コース実績は十分。今後は凱旋門賞へ直行するのか、その前に愛チャンピオンS(G1、芝2000メートル、9月14日=レパーズタウン)を使うのかを陣営は決めていくことになる。

凱旋門賞本番では3連覇を狙う英国の女王エネイブル、日本のブラストワンピース、フィエールマン、キセキ相手にどんな走りを見せるのか。世界中のファン、競馬関係者がジャパンに注目している。

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