<函館記念>◇14日=函館◇G3◇芝2000メートル◇3歳上◇出走16頭

1番人気のマイスタイル(牡5、昆)が待望の重賞初制覇を果たした。絶妙なペースで逃げ、直線ではいったんかわされた2着マイネルファンロンを差し返す根性を披露。秋のG1戦線へ、賞金加算に成功した。コンビを組む田中勝春騎手(48)は熟練の手綱さばきで、4年ぶり50度目のJRA重賞制覇を達成した。

直線入り口で、マイスタイルの闘志が再燃した。1度、マイネルファンロンにかわされたが、下がらない。内から食らいついた。残り200メートル、田中勝騎手の左ムチでついに差し返した。最後は首差で待望の重賞タイトルをつかみ取った。

「普通だったらかわされたところで、へラッとなるけどね。(前走から着けた)ブリンカー効果もあるし、気持ちも強くなったのかな。根性があったね」。48歳になった鞍上も“カッチースマイル”で相棒の気力をたたえた。

いぶし銀の手綱さばきが光った。好スタートから迷わずハナを切り、前半1000メートル59秒8の平均ペースを刻む。「ちょっと速いかなと思ったけど、気にはならなかった」。終わってみれば後半1000メートルも59秒8。中団以降の馬は手も足も出ないラップに、昆師も「誰もついてこられない絶妙なペース」と絶賛した。

思い入れが深かった。マイスタイルが生まれた北海道・新ひだか町の猪野毛牧場は、田中勝騎手の実家の牧場から目と鼻の先にあった。「自転車で5分もかからないくらい。子供のころからご飯を食べに行ったり、遊びに行ってた。牧草あげも手伝ってたから」。15年福島牝馬S(スイートサルサ)以来のJRA重賞50勝目。函館での自身初重賞を“なじみの馬”で達成し、喜びもひとしおだった。

賞金加算に成功したマイスタイルも、より大きな舞台が見えてきた。「距離を短縮してG1を狙う可能性がある。これで秋が楽しみになった」と昆師。視野に入るのは11月17日京都のマイルCS(G1、芝1600メートル)か。粘り強い先行力に磨きをかけ、実りの秋に備える。【木村有三】

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