産駒たちがまた名勝負を繰り広げてくれるかもしれない-。

重賞が行われない来週の函館競馬場。目玉になるのが7日の日曜に組まれている芝1800メートルの新馬戦だ。

今年もこのレースへ向け、期待馬、評判馬たちが続々と函館入りし、調整を行っている。各馬の血統、父名を見ると、ワクワクする競馬ファンは多いはずだ。ロードカナロア、オルフェーヴル、ルーラーシップ、新種牡馬ゴールドシップ、そして・・・、同じく期待の新種牡馬ウインバリアシオン(父ハーツクライ)の名前がある。

11年のダービー、菊花賞で3冠馬オルフェーヴルの2着だったウインバリアシオン。ツメや脚部の不安と戦いながら松永昌厩舎のスタッフ、ファンに愛され、激走を続け、オルフェーヴルのラストランだった13年有馬記念も2着に入った。15年の天皇賞・春(12着)を最後に引退(通算23戦4勝)。同馬に魅力を感じる関係者の尽力により、青森県で種牡馬になっていた。

ウインバリアシオンの初年度(16年)種付け頭数は36頭。希少な産駒から来週の函館でJRA最初のデビューを予定しているのがヴァリアントジョイ(牡、畠山)だ。

美浦でゲート試験に合格後、3週間前に函館競馬場へ移動。26日の1週前追い切りではウッドチップコースで5ハロン70秒9の時計を出した。460~470キロでまだまだ成長途上の馬体。柴山騎手は「乗りやすいけど、追ってからがまだ頼りないですね。徐々に良くなってほしいです」と現状を評価した。

担当するのは高見忠世助手(58)。かつては佐藤征助厩舎で番頭を務め、ヨシノスキー(80年日刊スポーツ賞中山金杯など重賞3勝)、アサクサスケール(85年クイーンS制覇、同年エリザベス女王杯2着)などの調教をつけていた大ベテランだ。「おとなしい馬ですね。他の厩舎の人たちからも言われます。まだ気持ちが入っていないし、中身も良くなってくるのはこれからでしょう」。

ヴァリアントジョイは青森県の織笠時男氏が生産し、青森県で開催されたセール(八戸市場)で取引された(270万円)。「自分も青森県(十和田市)の出身なんです。実家は生産牧場でした。先生(畠山師)も青森にゆかりのある人。頑張ってもらいたい気持ちですね。お父さんのように長い距離が合っていると思うので、ここを目標にしてきました」。高見助手は洗い場で丁寧に馬体を拭きながらニッコリと笑顔を見せた。

同じレースには祖母にシーザリオを持つオルフェーヴル産駒の良血馬オーソリティ(牡、木村)も出走予定。ウインバリアシオンとオルフェーヴルの2世対決が函館の地で実現する。

オルフェーヴルが8馬身差の圧勝で引退の花道となった13年の有馬記念、2着がウインバリアシオン、3着がゴールドシップだった。注目の新種牡馬ゴールドシップ産駒、父と同じ須貝厩舎が管理するサトノゴールド(牡)も出走予定。父がデビューした函館芝1800メートルでどんな走りを見せるのか。鞍上にはルメール騎手が決まっており、期待が高まる。

他にもブラックホール(牡、相沢、父ゴールドシップ)、エンジョイ(牝、田村、父トーセンファントム)、フェレッティ(牝、田村、父ルーラーシップ)、グランデマーレ(牡、藤岡、父ロードカナロア)などが出走予定。

来週日曜(7日)の函館芝1800メートルの新馬戦、ロマンあふれる若駒たちに声援を送りたい。

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