<秋華賞:追い切り>

3歳牝馬最後の1冠「第23回秋華賞」(G1、芝2000メートル、14日=京都)へ向けて11日、トライアル・ローズSを制したカンタービレ(牝3、中竹)が、Cウッドで軽快な動きを見せた。春のオークスは13着に大敗したが、夏の休養で精神的に成長。強敵がそろう最後の1冠を名手・武豊騎手とのタッグで狙う。

女王の座を狙う動きだった。カンタービレはCウッドで軽快に6ハロン83秒9-12秒2。仕掛けられてからの反応が抜群で、トーセンビクトリー(古馬オープン)と併入した。辻野助手は「むきになって追いかけていく感じもなかった。乗った人も満足していたし、心配材料はないです」と明るい表情で話した。

デビューから1度も連対を外さず、オークスに挑んだが、13着に敗れた。しかし、当時と今は違う。「春は子どもっぽくて、一生懸命になりすぎていた。今は精神的に大人になっている」と同助手は説明する。

前走ローズSの勝ち方がその成長を物語る。15頭立ての13番枠。「ルメール騎手は外枠を心配していた」(同助手)が、杞憂(きゆう)に終わる。好位からリラックスした走りを見せ、しまいまでしっかりと伸びた。「直線の長いコースで、あれだけの瞬発力を見せたのは成長の証し」と振り返った。

春は手が届かなかったG1タイトルをつかめるだけの充実ぶりだ。「春の実績馬との差は縮まっていると思う。それに立ち向かうポテンシャルがあるし、楽しみを持って競馬に行ける」。JRA通算4000勝を達成した武豊騎手を背に、カンタービレが躍動する。【辻敦子】

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