香港カップG1

12月12日(日)[17時30分(現地時間16時30分)発走]第8Rシャティン競馬場
2000メートル(芝)3歳以上
※レース番号および発走時刻は変更となる場合があります。

ラヴズオンリーユーが最後のひと伸びで、今年3度目の海外G1タイトルをつかんだ。好位馬群で運び、直線は川田騎手に追われ、狭いスペースを割って先行馬に迫る。外からヒシイグアスも猛追し、3頭の追い比べとなった。
内ロシアンエンペラー、中ラヴズオンリーユー、外ヒシイグアスの激しい競り合い。鞍上のステッキが何度も入る。現役ラストランの最後の最後で、ぐっと前に出て勝ち切った。着差は短頭差。最後まで勝負根性をみせた愛馬の首を、川田騎手は左手でそっとたたいた。本当にお疲れさま―そう語りかけているようだった。前走BCフィリー&メアターフを川田騎手で優勝し、日本調教馬初のBC制覇を達成した。同舞台だった春のクイーンエリザベス2世Cをホー騎手で制し、海外G1年間3勝の偉業で競馬史に名を刻んだ。
矢作師は「米国から香港に移動した時は少し調子が落ちて心配しましたが、立て直した彼女自身とスタッフには尊敬の念しかありません。引退してしまうのは寂しいですが、彼女の子どもを早くみたいという気持ちも大きい。本当に素晴らしい馬と巡り会えて調教師として感激しています」と感謝の念が尽きない。
無敗オークス制覇から勝てない時期を乗り越えて復活。記録にも記憶にも残る競走馬人生を全うした。
川田騎手は(ラヴズオンリーユーで海外G1連勝)「本当に誇りに思います。彼女は2つの大きなプレゼントをくれました。今まで騎乗した中で最高の牝馬です。いいお母さんになることを願っています」とコメントした。
国内で3番人気に支持されたヒシイグアスは猛然と追い込んだ。後方2番手に位置し、直線は外へ。馬群を割って伸び直すラヴズオンリーユーと馬体を並べ、激しい追い比べを演じた。短頭差劣ったが見せ場は十分。モレイラ騎手は「残り300メートルあたりで内にもたれてしまったのは残念でしたが、G1を取る力のある馬だと証明してくれたと思う」と評価。昨年に続く日本馬ワンツーフィニッシュとなった。

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2020年のVTR

中団を進んだ5番人気ノームコアが、連覇を狙う4番人気ウインブライトをゴール前で差し切り、4分の3馬身差でG1・2勝目を飾った。日本馬の優勝はG2時代を含めると7頭目。19年の覇者ウインブライトは、これが引退レースだったが、1番人気マジカルの猛追を抑えて2着と、最後まで香港巧者らしいレースを見せた。2番人気ダノンプレミアムはマジカルに続く4着に入り、日本馬3頭はすべて掲示板に載る健闘だった。