コントレイルは力違う4角持ったまま/ホープフルS

コントレイルの完勝でした。象徴的だったのは4コーナーです。前の馬も後ろの馬も騎手が手を動かしている中で、好位4番手の福永騎手だけが持ったままで回ってきました。あの手応えの違いが、力の違いを示していたと思います。

それでも序盤の1~2コーナーは頭を上げて掛かり気味でした。最後の直線では、抜け出してから内ラチを頼るような面があり、鞍上が外へ外へ引っ張っています。2歳馬らしい若さも見せながら、1馬身半差の完勝です。折り合いがスムーズになり、右回りでももう少し真っすぐ走れるようになれば、もっともっと強くなるでしょう。同じ3戦3勝馬のサリオス、マイラプソディと対戦するであろう来春が楽しみです。

矢作厩舎では、有馬記念を最後にリスグラシューが引退しましたが、すぐに看板馬が誕生しました。今年は国内外でG1・5勝。すごい数字ですが、何より出走回数に驚きます。普通は20馬房であれば、年間で200回余りが平均的ですが、現在30馬房の矢作厩舎の19年出走回数は524回。全厩舎で最多です。それだけ使える馬を確保し、効率良く入れ替え、入念にケアをしているのでしょう。もちろん使うだけでなく、54勝を挙げ、G1も勝つ。大したものだと思います。

福永騎手も今年はJRA・G1・3勝。10年連続の年間100勝も達成しましたし、立派のひと言です。

最後に、今年はディープインパクト、キングカメハメハといった名馬が亡くなり、私の管理馬でもマヤノトップガン、キングヘイローが旅立ちました。喪失感もありますが、何事もいつか終わりが来ます。また新たなスターホースの誕生を待ちたいと思います。(JRA元調教師)

1番人気に応えてホープフルSを制したコントレイルと福永騎手(撮影・丹羽敏通)
1番人気に応えてホープフルSを制したコントレイルと福永騎手(撮影・丹羽敏通)