アイドル写真集、馬でもブーム ソダシに続く第2弾メロディーレーン発売「頑張る姿が人気に」

アイドルホースブーム到来! 小柄な馬体が特徴的な人気馬メロディーレーン(牝6、森田)の写真集が27日、廣済堂出版から発売された。同社から昨年10月に発売された白毛馬ソダシの写真集は反響を呼び、今回は競走馬写真集の第2弾。では、なぜいま競走馬の写真集なのか。仕掛け人でもある編集部の岩崎隆宏氏に、大阪・奥田隼人記者が話を聞いた。

8月27日に発売されたメロディーレーン写真集(廣済堂出版提供)
8月27日に発売されたメロディーレーン写真集(廣済堂出版提供)

サブタイトルは「小さくたって」。廣済堂出版から27日に発売されたメロディーレーンの写真集には、彼女の魅力がたっぷり詰まっている。同編集部の岩崎隆宏さんは「サブタイトルにあるように、小さくても頑張っているメロディーレーンの姿を1冊に凝縮しました」。JRA最少馬体重勝利記録(338キロ)を記録するなど小さい体で懸命に走り、強豪&大型馬にも立ち向かっていく姿がファンの心をつかんでいる。

今回の写真集では生産の岡田スタッドや育成のノルマンディーファーム、管理する森田厩舎が全面協力。幼少期の姿からレースカット、厩舎や放牧先のオフショットなどを掲載している。「大きい馬と一緒に並んでいる対比の写真も結構多く載せています。そうすることで、メロディーレーンのかわいさや頑張りがより伝わるかなと思います」と岩崎さん。超ワイドサイズのポスターやQR動画など、豊富な特典も満載だ。

洗い場から出て満足な表情のメロディーレーン(22年4月撮影)
洗い場から出て満足な表情のメロディーレーン(22年4月撮影)

今回は、幾多の増版を重ねるなど反響を呼んだソダシ写真集に続く第2弾。ではなぜ今、競走馬の写真集なのか。その狙いを岩崎さんはこう説明する。

「競走馬がアイドル的なとらえ方をされることはもともとあったと思いますが、特に最近は強い馬でなくても、見た目のきれいさや個性を生かして頑張っている姿が人気の1つにもなっています。メロディーレーンは小ささ、ソダシなら白さ。そういった個性の魅力が人気を博し、アイドル性もある。その写真集は活字よりも、ファンの方に魅力をアピールできる出版物だと考えています」

世間では“ウマ娘”なども大流行し、新たな角度による競走馬の注目ファクターができつつある。岩崎さんは「アイドルホースというジャンルが成立してきていると思います。またご好評をいただければ、写真集シリーズを今後も継続してやれればと思っています」。こういった取り組みは、競馬のさらなる普及にもつながるに違いない。【奥田隼人】(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー ~楽しい競馬~」)