クロスファイア&ニューヨークに注目/愛ダービー

3冠を締めくくるはずのベルモントSがケンタッキーダービーの前に行われ、アイルランドのダービーが英国ダービーより先に行われることに違和感を覚えつつ・・・。

土曜のカラ競馬場で第154回のアイルランドダービー(G1、芝2400メートル)がスタートします。

いつもながら目立つのはエイダン・オブライエン調教師とその息子たちの管理する馬の数の多さと、その直子のモンジューやガリレオを経由したサドラーズウェルズ系の影響力の強さです。

今年の出走馬は以下の通りとなっています。過去10年で6勝など通算13勝の父オブライエンと息子のジョセフ(18年ラトローブで初優勝)の厩舎からの出走馬は計10頭。母系からも合わせるとサドラーズウェルズの血を受け継ぐ馬は14頭で、非サドラーズウェルズ系は米国産馬のキングオブザスロウンだけです。

※枠 馬番 馬名(父) 騎手 調教師 オッズ

1(8)イベリア(ガリレオ)M・ハッセー A・オブライエン 13・0

2(14)タイガーモス(ガリレオ)E・マクナマラ A・オブライエン 15・0

3(7)ゴールドメイズ(ガリレオ) S・フォーリー J・ハリントン夫人 13・0

4(1)アーサーズキングダム(キャメロット) W・ローダン A・オブライエン 6・5

5(5)フィスカルルールズ(メイクビリーヴ) K・マニング J・ボルジャー 8・5

6(12)シェルパ(ゾファニー) W・リー D・オブライエン 11・0

7(9)キングオブザスロウン(ハードスパン) R・ブラックモア E・マリンズ 51・0

8(13)サンチャート(テオフィロ) B・コーエン A・スラッテリー 41・0

9(10)オーダーオブオーストラリア(オーストラリア) P・ペギー A・オブライエン 41・0

10(4)ドーンパトロール(ガリレオ) R・ウィーラン A・オブライエン 12・0

11(11)サンティアゴ(オーソライズド) S・ヘファナン A・オブライエン   4・0

12(2)チリカーワ(キャメロット) C・キーン G・リオンズ 23・0

13(3)クロスファイアハリケーン(キトゥンズジョイ)S・クロス J・オブライエン 7・0

14(15)ニューヨークガール(ニューアプローチ) D・マクドノー J・オブライエン 15・0

15(6)ガリレオクローム(オーストラリア) E・グレアトレックス J・オブライエン 34・0

人気はロイヤルアスコット開催のクイーンズヴァース(G2、芝2800メートル)を制してスタミナを証明したサンティアゴ、キングエドワード7世S(G2、芝2400メートル)で2着したアーサーズキングダム、ガリニュールS(G3、芝2000メートル)まで4戦全勝のクロスファイアハリケーン、それに愛2000ギニー(G1、芝1600メートル)で5着だったフィスカルルールズの4頭に集まっていますが、木曜からの雨でレース当日は重い馬場になる見込み。単勝10倍台の第2グループにもチャンスがありそうな混戦ムードが漂っています。

筆者の注目はジョセフ・オブライエン厩舎からエントリーするクロスファイアハリケーンとニューヨークガールです。クロスファイアハリケーンは渋った馬場が得意。鞍上は現在18歳で将来有望がうわさされる見習いのシェーン・クロス騎手です。牝馬で唯一挑戦となるニューヨークガールは前走の愛1000ギニー(G1、芝1600メートル)でピースフルの4着。父は英ダービー馬ニューアプローチで距離延長は歓迎。5万ユーロ(約600万円)の追加登録料を支払っての参戦にも秘めた自信が見え隠れしています。勝てば94年バランチーン以来の快挙となります。

レーシングポスト電子版の「予言者」が指名した勝ち馬は前走、ダービートライアルS(G2、芝2000メートル)で3着し、最内枠を引いたイベリアになっています。(ターフライター奥野庸介)

※競走成績等は2020年6月26日現在。

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