大本命エネイブルこのレースの本気度は/Kジョージ

27日のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSの出走馬が決まりました。

顔ぶれを眺めると馬券に絡みそうなのは、シュヴァルグラン、クリスタルオーシャン、デフォー、ヴァルトガイスト、エネイブル、そして、アンソニーヴァンダイクの6頭に絞られそうです。

予想の肝は大本命のエネイブルの取り扱いでしょう。J・ゴスデン師は報道陣に馬の調子を問われて「85%~90%程度」と答えています。彼女にとって最大のミッションは凱旋門賞に勝つことで、ここが目標ではないことをにおわせています。もちろん地力の違いで、あっさりでも納得ですが、今年はクリスタルオーシャンという厄介なライバルがいて、前走のようにはいきそうもありません。ペースメーカーとその周辺にいる先行勢をさばいて先頭に立ったところを何かにしてやられるのでは? というのが筆者の見方です。

出走各馬の今年に入ってのレースぶりとアスコットの2400メートル戦に経験のある馬に関しては、それをすべて見直しました。そして、その中で一番強い末脚を使った馬を探してみました。これに該当したのがデフォーです。父ダラカニの芦毛馬でいかにも気の悪そうな馬ですが、去勢効果が表れて本格化が感じられていますし、同じ勝負服のポストポンド(アッゼニ騎手で2015年の今レース優勝)のイメージが重なります。人気がさほどないのもさらに好都合。馬券の軸はこの馬にしました。

4頭出しのA・オブライエン師は愛ダービーを逃げ切ったソヴリンを引っ込めて英ダービー馬アンソニーヴァンダイクに望みを託したようです。確かに英ダービーは強い内容でしたが、これはエプソムダウンズというアスコット以上に厳しいコースが可能にしたもの。前走の愛ダービーではマイペースで逃げたソヴリンに翻弄(ほんろう)されたように器用さはいまひとつ。近年の“キングジョージ”は英ダービー馬にとって鬼門(1998年以降に挑戦した英ダービー馬は5頭で優勝は2001年のガリレオのみ)になっていることもあって△評価にとどめました。

シュヴァルグランについては昨年の有馬記念のようにアクセルを踏み込めば600メートルは良い脚が続きます。位置取り次第で見せ場以上となるでしょう。

予想は土曜の日刊スポーツや、極ウマの「奥の手」をご覧ください。

キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(G1・芝2390メートル、アスコット)

馬番(ゲート番)性齢、経験、騎手、厩舎、前売りオッズ

1(6)シュヴァルグラン 牡7、D、O・マーフィー、友道康夫、34倍

2(9)クリスタルオーシャン 牡5、CD、J・ドイル、M・スタウト、4倍

3(3)デフォー せん5、CD、A・アッゼニ、R・ヴェリアン、15倍

4(10)ハンティングホーン 牡5、CD、S・ヘファナン、A・オブライエン、101倍

5(2)モランド 牡6、D、P・J・マクドナルド、A・ボールディング、67倍

6(5)サルウィン 牡5、CD、J・クローリー、S・カーク、67倍

7(4)ヴァルトガイスト 牡5、D、P・ブドー、A・ファーブル、17倍

8(11)エネイブル 牝5、CD、L・デットーリ、J・ゴスデン、1・6倍 

9(1)マジックワンド 牝4、C、D・オブライエン、A・オブライエン、67倍

10(7)アンソニーヴァンダイク 牡3、D、R・ムーア、A・オブライエン、9倍

11(8)ノルウェー 牡3、-、W・ローダン、A・オブライエン、126倍

※経験の「C」はコース経験あり、「D」は距離経験あり

(ターフライター奥野庸介)競走成績等は19年7月26日現在。

鈴木淑子さんとラジオNIKKEI大関隼アナウンサーです
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ラジオNIKKEIの「鈴木淑子の地球は競馬でまわってる」に呼んでもらいました。お腹を
引っ込めるのを忘れた!
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